中村留精密、高速複合CNC旋盤 加工時間30%短縮
中村留精密工業は、スピードをコンセプトにした旋盤「Vシリーズ」の第2弾として、2スピンドル3タレット式複合精密コンピューター数値制御(CNC)旋盤「NTY³―100V」を5月に発売開始した。従来の3タレット複合加工機と比べて加工時間を30%短縮できる。
特に成長が見込まれる電気自動車(EV)・半導体関連・ロボット部品などに加工速度と生産性向上で貢献する。価格は4240万円(消費税抜き)。月20台の販売を目指す。
新機種には同社独自のアイドルタイム短縮機能「クロノカット」を標準搭載した。主軸同期・リジッドタップの高速化により、主軸やミーリングの回転数、トルクを向上させた。加工条件は変わらないので精度への影響はない。
最大72ステーションに工具が取り付けられ、あらかじめ2、3個の加工対象物(ワーク)用の工具をセットできる。それにより別のワークを加工する時でも工具段取りの変更が不要。
また、左右のタイムバランスの調整や下タレットによるセンターサポートなどで、加工工程を柔軟に構築できる。