自動で工具搬送・交換 共立精機、測定機に新機能
共立精機は、ツールプリセッター(工具測定機)に新たな自動化機能を追加し、受注を始めた。工具をツールプリセッターで測定した後、工作機械まで搬送して交換する工程を自動化できる。工具管理の自動化をさらに推進し、慢性的な人手不足に悩む中小企業の課題解決に貢献する。価格は個別見積り。年間5セットの販売を目指す。
工具の形状、径や高さ、角度といった寸法を測定し、加工の段取り替えを効率化できるツールプリセッター「HP―6040―FA」に新機能を追加した。親会社であるスギノマシン(富山県滑川市)の自律移動ロボット(AMR)を活用し、ツールプリセッターで測定した工具を工作機械まで自動搬送する。
AMRにはロボットアームが搭載されており、工具の取り付けや交換も自動で行える。AMRは停止位置の誤差を補正する機能により、最大プラスマイナス5ミリメートルの停止精度を担保する。
ツールプリセッターには、計測する工具の刃先に付着した切り粉やホコリなどを人工知能(AI)で検知し、付着物を除いた寸法を正確に測定できる機能なども採用。工具管理の専用ソフトウエアも自社開発しており、工具、加工機、加工対象物(ワーク)の情報を一元管理できる。