ジェイテクト、変形・熱変位・振動抑える中型円筒研削盤
ジェイテクトは、新型の中型円筒研削盤「G3シリーズ」を発売開始した。変形、熱変位、振動を極限まで抑え込み、寸法変化を従来比で30%低減させた。5タイプを用意。価格は1200万円(消費税込み)からで、従来機より最大20%下げた。年間300台の販売を目指す。
従来機から約10年ぶりのリニューアルとなる。ベッドは変形と熱変位の複合解析で機械構造の最適解を反映した設計を実施。砥石(といし)軸回転精度が0・016マイクロメートル(マイクロは100万分の1)で低振動の軸受を搭載し、高剛性と低熱変位の最適構造を実現した。工作物の剛性や加工寸法などの入力で最適な研削加工条件を自動決定し、プログラム作成時間を4分の1に短縮した「らくらく自動決定」機能を装備する。
また、ステアリングメーカーとしての技術を応用した「ステアバイワイヤハンドル」をオプションで用意。電気信号で切り込みやテーブルの位置を調整するが、砥石と工作物の接触を手動機のように伝える手感覚を再現し、1マイクロメートル台の精度を確実に実現するという。
このほか、非加工時間の消費電力の削減やインバーター制御の改善で消費電力を減らし、二酸化炭素(CO2)排出量を従来機より年間3トン削減する。