高信頼性の立形マシニングセンタ CMX600Vi現地生産開始
DMG森精機は、インド国内のユーザー向けに特化した立形マシニングセンタCMX600Viの現地生産を、昨年10月29日より開始した。
インドのラクシュミ社(Lakshmi Machine Works Limited)に生産を委託することで、納品までのリードタイムを短縮する。生産台数は月10台を予定しており、今後段階的に台数を増やしていく。
ラクシュミ社は1962年に繊維機械の企業として設立され、DMG森精機とは約30年前よりパートナーシップを開始。現在ラクシュミ社の工作機械部門では、旋盤、フライス盤、ターンミル機を製造しており、自動化ソリューションも提供している。
CMX600Viの主な特長は次の通り。
①ワイドな加工エリア…省スペース設計ながらワイドな加工エリアを確保。特にY軸はクラス最大の560㎜を実現し、ギヤボックスハウジングなど円形状の大型ワークの加工にも対応する。加工エリアに十分な余裕があるため、ロータリテーブルを用いてワークを旋回させて行う加工の場合でも干渉の可能性を軽減する。
②高剛性…基本設計の段階からFEM解析を活用し、さまざまな動作条件や環境変化などをシミュレーションすることで、ベッドの厚さやリブの形状、配置などを最適化。基本的な剛性が安定した切削能力を支え、重切削加工にも対応する。
③高信頼性主軸…幅広い加工に対応する最高回転速度12000-1minの高信頼性主軸を搭載。高圧クーラントを多用する加工でも、主軸のラビリンス構造を強化することで主軸内部へのクーラント浸入を防ぎ、主軸の耐久性を高めている。特に精度や剛性が求められる主軸は、同社伊賀事業所の主軸工場内で部品加工から組立、検査まで一貫して行ったものを採用している。
④作業性・保守性・信頼性…機械を操作するオペレーター目線で設計され、使いやすさを徹底的に追及。主軸やテーブルへの接近性に優れているため、工具やワークの取り付けなどの段取り作業をスムーズに行うことができる。マガジン内の工具の入れ替えなど日々の業務で発生するマガジンでの保守や作業をスムーズに行うためにマガジンドアを標準搭載。機械停止や加工不良の原因の1つである切りくずへの対策も万全にし、信頼性を向上させている。
提供元: DMG森精機(株)