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- 2025年9月9日
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テラルは、工作機械の切削液(クーラント)向けポンプを発売しました。切削室で加工対象物(ワーク)や工具に切削液をかける際など、一般的な用途に使う中圧型の主力機種。
発売しました「LBMシリーズ」は、メカニカルシールを使わずメンテナンス性を高めた独自のノンシール構造採用の新機種で、従来の「LBKシリーズ」に比べ、ケーシングの溶接強度を高めたことなどで耐久性を向上。1時間当たりに可能な起動・停止回数は120回と従来の2倍に増え、より細やかな制御に対応しました。
吸入可能な最低液面深さは29ミリメートルと従来機より11ミリメートル低い液面でも使え、クーラントの有効利用につながります。省エネ性も高め、以前の同等機種に比べ約11%の省エネとなります。
第1弾として羽根車の枚数が3―6枚、出力最大0・55キロ―1・1キロワットまでの4型式を発売。今後さらに約60型式をラインアップに追加予定です。
- 2025年9月9日
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- 2025年8月25日
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ニデックマシンツールは、複合加工機「マルチタスクギヤセンタ MGC300」を発売しました。
ニデックオーケーケーの立形5軸制御マシニングセンター(MC)に、自社の歯車加工機能を追加しました。
3軸、5軸のMC加工に加え、ホブやスカイビング、バリ取り、面取りの歯車加工を1台で行え、工程間の段取りを減らし、省人化に貢献します。
ニデックマシンツールはこれまで量産用の歯車加工専用機を手がけてきましたが、新機種は多品種少量生産が多い部品加工メーカー向けに提案。歯車加工メーカーに対しても、MC加工で加工の幅が広げられる点を訴求します。
X軸、Y軸、Z軸の早送り速度は毎分63メートル。歯車加工に適したテーブルも開発することで、高速・高精度な歯車加工を可能にしました。
ニデックオーケーケーの強みである高剛性の門型構造MCをベース機とすることで、省スペース化を実現しました。
- 2025年8月25日
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- 2025年7月25日
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京セラは鋳鉄旋削用インサート(刃先交換チップ)の新材種を発売。
鋼旋削用材種向けで確立したコーティング技術などを基に、新開発の鋳鉄向け母材・コーティング技術を採用。
鋳鉄は高硬度で黒皮(酸化皮膜)や断続部の加工が多く、インサートの欠損や摩耗の早さが課題となっている中、すくい面と逃げ面とでコーティング膜を最適化し、鋳鉄旋削時の耐摩耗性と耐欠損性を両立しました。
新材種は、連続加工に向く「CA410K」、断続加工に向く「CA415K」のそれぞれで157型番を用意。
被削材の切りくずを送り出す黒色の「すくい面」は、コーティング膜の剥離を抑えることを重視し、独自の表面処理技術でチッピングを抑制します。加工対象物(ワーク)と接する「逃げ面」は金色の膜の硬度を高め、耐摩耗性を向上しました。
すくい面、逃げ面ともに柱状炭窒化チタン(TiCN)膜とアルミナ膜の中間層の粒子を微細化し、両膜の密着力を向上。摩耗や膜剥離の抑制と安定加工につなげます。
新開発の超硬母材は表面のコーティング面側の靭性を高め、母材のクラックの進展を小さくし、母材ごとコーティング膜が剥離するのを防ぎます。
- 2025年7月25日
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- 2025年6月30日
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三菱マテリアルは超硬工具の材料に使うタングステン製品の安定供給に力を入れる。2024年12月に独エイチ・シー・シュタルク・ホールディングス(HCS)を買収。同製品の生産能力を現状比6倍以上の年1万6000トンに拡大、世界最大規模のリサイクル処理能力も確保する。
HCSはドイツやカナダ、中国で超硬工具の原料となる炭化タングステン粉末を生産。ドイツでは使用済み超硬工具などのリサイクル原料のみを調達して生産する。三菱マテリアルは子会社の日本新金属(大阪府豊中市)で超硬工具向け炭化タングステン粉末、電子部品や半導体向けタングステン粉末などを生産。秋田工場(秋田市)では国内外で回収した使用済み超硬工具を全て再利用している。
HCSのドイツの拠点と秋田工場を軸に欧州、米州、アジアで超硬工具の回収からタングステンの再資源化、新たな工具の生産まで完結する循環型の仕組みを構築する。タングステンは硬度が高く、自動車や航空機部品の切削工具に使われる。
一方、タングステンの埋蔵量は世界の6割、鉱石由来のタングステンの供給は世界の8割を中国が占め、米中対立に伴う調達リスクが懸念される。HCSとは使用済み超硬工具の回収でも連携し、30年度までにタングステン製品の生産でリサイクル原料の使用比率を現状の53%から80%以上に高める。小原和生執行役常務は「タングステン製錬などを手がけるベトナム企業とタングステンの中間原料の長期調達契約も結んだ。中国に依存せず、タングステン製品を安定供給できる仕組みを築く」と力を込める。
- 2025年6月30日
