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- 2020年6月25日
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日本工作機械工業会が発表した4月の工作機械受注実績は、前年同月比48・3%減の561億2700万円となり、19カ月連続で減少した。2010年1月以来の600億円割れ。新型コロナウイルスの感染拡大により、企業の設備投資の凍結や延期が発生したことが響いた。
内需は同51・4%減の211億6100万円で、17カ月連続の減少。企業の生産活動停滞に伴う設備投資の抑制に加え、工作機械メーカーも営業活動を制限されたことで、受注低迷が続いている。外需は同46・3%減の349億6600万円。19カ月連続の減少で、350億円を下回ったのは09年11月以来となる。
新型コロナの収束時期を見通しにくく、先行きは引き続き不透明だ。日工会では「今後も厳しい状況は続く」と見ている。
- 2020年6月25日
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- 2020年6月24日
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インドに専用の合弁工場
「車の電動化で部品の軽量化が進み、素材も変わる。高付加価値なコーティングビジネスのチャンスは必ずある」と、OSGの石川則男社長は確信する。同社はトップシェアのタップのほか、ドリルやエンドミルを製造・販売する切削工具メーカー。被膜の研究開発も行う技術力を強みに、自社製品のほか他社製品にもコーティングを行う“ジョブコーティング”サービスの世界展開を加速させる。
【即納体制を整備】
インド、デカン高原に位置するマハーラーシュトラ州プネー。同社は現地の表面処理企業と折半出資で、コーティング専業の合弁会社「プリムコートPVDテクノロジー・インディア」を設立した。工場の面積は約1000平方メートル。投資額は約2億6000万円。切削工具中心に物理気相成長・物理蒸着(PVD)コーティングのサービスを展開する。窒化チタンコーティングや窒化チタンアルミニウムコーティングのほか、顧客の要望に応じ柔軟なコーティングサービスを行う。顧客から受け取った後、24時間以内に配送する即納体制も整えた。
「インドには工具の町がある」というほど中小の切削工具メーカーがひしめく。OSGのプロジェクトチームがコーティング需要を市場調査したところ、その多くが集中するのがプネーとベンガルールだった。製造するのはハイス鋼のタップやドリルなど付加価値の低い工具で、バイクで仕入れ、売りに行く行商型。大量の工具が低価格で売られているが、難しいコーティングができる企業はほとんどない。
【対面型で差別化】
同社はプネーの別の場所でドリルやドリルの特殊品を生産しているが、新会社では自社製品以外のコーティングの受託事業を本格化する。顧客ニーズにきめ細かく応える「対面型」の事業展開で差別化を図る考えだ。現在は新型コロナウイルスの影響で工場は休止中だが、「インド市場の将来性は間違いない。新型コロナが収束した後、インド経済が再び成長するためには、海外から投資した企業に対しても理解されるようなルールや環境づくりがなされることに期待したい」と訴える。
切削工具の寿命延長や、加工の効率化につながるコーティング需要は中長期的に見れば拡大が見込まれる。工作機械の高性能化が進めば切削工具も高能率型が求められる。また、好況時に設備を増強したくても簡単に増やせない時に「増産するには工具をアップグレードするのが一番早い」と強調する。
【海外拠点を拡大】
ジョブコーティングは自社の設備稼働率の向上にもつながり、工具の販売が低調な時は売り上げの減少をカバーできる。同社はコーティング業強化のため、2019年に新城工場内のオーエスジーコーティングサービスのコーティング設備を増強した。群馬県太田市と兵庫県明石市にもコーティングのサテライト工場を持つ。海外では米国やメキシコ、ブラジル、台湾などでジョブコーティングに取り組んでおり、今後拠点を拡大していく方針。
- 2020年6月24日
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- 2020年6月19日
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造船・重機5社の2020年3月期連結決算が出そろい、営業(事業)損益は3社が減益、三菱重工業(国際会計基準)と三井E&Sホールディングス(HD)は赤字だった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、量産品の販売が落ち込んだほか、赤字の2社は多額の損失を計上した。3社が21年3月期連結業績予想の開示を見送り、業績がさらに悪化する可能性もある。収益力の低下に歯止めをかける戦略が急がれる。
米中貿易摩擦に続いて新型コロナが業績リスクとなり、各社の20年1―3月期の収益を圧迫した。三菱重工は「(自動車向けターボチャージャーなどの)中量産品と民間航空機分野での影響が大きい」ことから、緊急対策に着手。川崎重工業は新型コロナが営業利益で約60億円の減益要因となった。欧米の外出制限に伴って2輪車の販売店が休業したことが響いた。
世界経済の不透明感が強まっていることで、航空機や自動車分野を中心に各社の業績が落ち込む懸念が高まっている。三菱重工は21年3月期の事業損益で、新型コロナが約1400億円の減益要因と見込む。IHIも「民間航空エンジン事業の利益とキャッシュフローへの影響は避けられない」)としている。
新型コロナにより収益源を失っている現状を踏まえて、各社は中期経営計画の見直しを迫られている。住友重機械工業は新中計の公表時期を21年5月と、当初予定より1年先延ばしする。
- 2020年6月19日
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- 2020年6月18日
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乗用車メーカー8社が発表した4月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比60・9%減の91万6255台だった。前月と比べても減少幅が拡大し、9カ月連続の減少。新型コロナウイルスの感染拡大で世界の生産活動が停滞している。中国を除く米国や欧州、アジアなど主要地域の一部で生産台数がゼロになり、壊滅的な状態に陥った。
海外生産は同67・9%減の50万3668台と大幅な減少。各国でロックダウン(都市封鎖)やサプライチェーン(部品供給網)の混乱などが影響し、生産ができない状況が続いた。
米国はトヨタ自動車をはじめ、日産自動車、ホンダ、SUBARU(スバル)が操業を停止し生産ができなかった。欧州もホンダや日産(ロシアを除く)の生産がゼロだった。アジアはスズキが主力のインドで生産できず海外生産そのものが同97・1%減の5598台となった。
一方、中国は生産活動の再開の動きが出ている。ホンダは同21・1%増の15万2447台で、単月で過去最高を記録。トヨタは同27・8%増の14万3135台、マツダも米中貿易摩擦による反動増もあり、同40・0%増の2万3595台と稼働水準が徐々に高まりつつある。
国内生産は同46・7%減の41万2587台と大幅に落ち込んだ。新車需要の減退とサプライチェーンの混乱で各社が生産調整した。日産は同61・8%減の2万1669台、マツダは同86・5%減の1万1706台。スバルは国内唯一の完成車工場が止まった影響で同72・5%減の1万4912台だった。
- 2020年6月18日
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- 2020年6月17日
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中部クリーンは、工作機械向けの「クーラント液自動希釈供給装置」を拡販する。同装置は約20台分の工作機械に必要なクーラント液を自動生成し、供給できる。従業員の働き方改革の観点から工場の無人化、省人化を検討している中小企業に対する提案を強化する。年間60台の販売を目指す。
クーラント液自動希釈供給装置は一定濃度のクーラント液を自動生成して、工場内の工作機械に自動供給することが可能。
全自動と半自動のタイプを2種類用意。全自動の場合は工作機械に対し、クーラント液を自動補充することができる。半自動はハンドバルブの開閉作業が必要。タンクの大きさは350リットルと500リットルの2種類から選択できる。
中部クリーンは2013年にジャパンセパレーターから機械加工用クーラント液関連装置事業を買収し、工場向け設備事業に参入した。現在、同装置を含めた浮上油回収装置やろ過装置などを生産する環境事業部の売上高は年間4億2000万円。工場の自動化・省力化需要の高まりを受け、クーラント液自動希釈供給装置を中小製造業向けに拡販する。
- 2020年6月17日
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- 2020年6月15日
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CGTechは、工作機械の実際の動作に基づいてコンピューター上でシミュレーション加工するソフトウエア「ベリカット」の最新バージョンを6月1日に発売した。
グラフィックエンジンの改良で画像処理を迅速化して作業時間を短縮。現実に近い切削加工ができる。
難易度の高い加工や作業時間を短縮する企業のニーズに対応するためグラフィック機能を向上した。切削中に加工対象物(ワーク)を素早く拡大・回転でき、現実には見えない加工工程を目視できる。
透過度の変更も可能で、複雑な設計の構造物内部を表示し、削り過ぎや削り残しを確認できる。独自の判別機能「Force」で危険な加工条件を警告し、最適な加工や工具を特定可能。
また追加オプションで色付けできる。ワークにアルミニウムやチタンなど現実的な質感や光沢を付与でき、納入先の要求や完成イメージに近づけられる。
- 2020年6月15日
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- 2020年6月12日
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日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要7社の4月の受注実績は、前年同月比43・2%減の182億5400万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大により、企業の設備投資の先送りや見直しが発生。自社の営業活動制限も影響し、6社が国内外ともに減少となった。ただ経済活動再開の動きも出始めており、業界からは今後の受注回復に期待する声も挙がる。
牧野フライス製作所は米国の航空機関連や中国の自動車向けが低迷したことで、4月単月として2010年以来の40億円割れとなった。オークマは国内が政府の緊急事態宣言で商談などが止まり、4月単月では10年並みの水準だった。三菱重工工作機械は「インド向けの歯車機械でまとまった受注があった」ことで、7社のうちで唯一、海外が増加となった。ジェイテクトは海外が減少したものの、中欧などで自動車向けの受注があり、減少率を1ケタ台に抑えた。
国内外の受注環境は依然厳しいが、芝浦機械は「中国では受注実績があり、回復の兆しが見えつつある」(広報・IR部)と、中国の受注環境を説明。オークマも「中国で建機、油圧系部品が回復基調に入っている」という。
今後、日本を含めた中国以外の国でも経済活動再開の動きが進むことで、各社の受注環境の改善につながることが期待される。ある工作機械メーカー首脳は「(落ち込んだ需要が)自動車分野を中心に、いつ反発するかが今後のポイントだ」と指摘する。
- 2020年6月12日
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- 2020年6月11日
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機械・工具商社各社は2021年3月期の利益確保に向け、新型コロナウイルス感染症収束後の自動・省人化需要の取り込みに動く。主要9社の21年3月期連結業績予想は、新型コロナの影響で全社が未定。工作機械の販売で米中貿易摩擦による中国市場の減速などの影響を受けていたが、企業の設備投資への不透明感や商社の根幹となる営業活動制限も打撃となる。経済活動の再開を踏まえた動きで打開策を探る考えだ。
新型コロナ感染拡大をめぐり、社会では対人距離を保つ「ソーシャルディスタンス」が浸透した。
これに伴い「工場や生産現場でも距離を保つため協働ロボットの需要増など当社として提案できるソリューションや商材が出る可能性がある。収束後のニーズは高まると感じている」と商機が広がる一方で、好転の時期については「不透明」と、かじ取りが難しい局面だ。
20年12月に予定されていた「第30回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2020)」が中止となったが、フルサト工業は「マイナス影響は大きいが、中長期的には特に中小企業で生産の機械化は不可避。コロナ禍後は受注も戻るのではないか」と期待する向きもある。
各社は営業改革も急ぐ。山善は一部商品で動画提案を積極化。フルサト工業も「リモート営業の動きは一層拍車がかかる」とみる。
20年3月期連結決算は全社が減収減益。ユアサ商事は住設・管材・空調部門は好調だったが、工業機械部門で年明けから新型コロナの影響を受け「厳しい受注環境だった」。3期ぶり減収減益の山善は工作機械など生産財関連事業の売上高が前期比15・0%減。日伝は7期ぶりの減収減益となった。
- 2020年6月11日
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- 2020年6月10日
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財務省が発表した4月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9304億円の赤字(前年同月は589億円の黒字)となった。
赤字は3カ月ぶり。新型コロナウイルス感染症の拡大による、世界的な経済活動の縮小が響いた。輸出総額は前年同月比21・9%減の5兆2023億円と、2009年10月の同23・2%減以来の減少幅となった。輸出の減少は17カ月連続だった。
輸出は米国向けが大幅に落ち込んだことなどが主な要因。輸出総額は自動車が同50・6%減、自動車部品が同39・2%減、航空機向けなどの原動機が同34・7%減。輸入総額はサウジアラビアからの原粗油の減少などで、同7・2%減の6兆1327億円だった。
対米国の貿易収支は同75・1%減の1812億円の黒字。米国向け輸出額は同37・8%減の8798億円となり、09年7月以来の落ち込みだった。米国からの輸入は同1・6%増の6986億円で2カ月連続の増加となった。
対中国の貿易収支は5526億円の赤字(前年同月は3197億円の赤字)で、2カ月連続の赤字。中国向け輸出は同4・1%減の1兆1822億円で、4カ月連続の減少となった。輸入はマスクなどの材料となる織物用糸・繊維製品が同3・3倍に増えた。
対欧州連合(EU)ではアイルランドなどからの医薬品輸入が同30・8%増となった一方、ドイツ向け自動車やオランダ向けギアボックス、ベルギー向けマシニングセンターなどの輸出が大幅に減った。
- 2020年6月10日
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- 2020年6月9日
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スミグループ本社は、金型用部品である「エジェクタピン」の即日出荷を始める。これまで同社の部品調達支援サービス「meviy(メヴィー)」でのエジェクタピンの納期は最短4日出荷だったがリードタイムを見直し、短納期化を実現した。製品価格に加え、特急料金を2000―2500円(消費税抜き)上乗せする。今後は他の金型用部品も即日出荷できる体制を整える。
ミスミグループ本社では設計データの連携など「デジタルマニュファクチャリング」を推進し、製造工程のデジタル化を進めてきた。今回はマシニングセンター(MC)や測定機を動かすプログラムを自動作成できる自社開発の生産システムや、コンピューター利用製造(CAM)を開発し、リードタイムを削減した。加工から出荷までの待ち時間を約80%削減することで、数時間での出荷を可能にした。
エジェクタピンは、金型から成形品を取り外す役割の基本部品。ほぼ全ての金型に組み込まれているが、マイクロメートル(マイクロは100万分の1)単位の精密加工が必要になる。金型の量産体制を維持するため破損や設計変更などに対して、緊急で対応することが重要になる。同社には顧客から短期出荷を求める声が多く寄せられ、これに応えた。
メヴィーは加工品の3次元(3D)CADデータを専用サイトにアップロードするだけで、価格や納期などの見積もりが瞬時に表示され、最短1日で製造出荷する部品調達支援サービス。同社は製造業の調達時間削減を目指した「時間価値」の提供を進めており、今後はメヴィーを通じて板金加工品や切削プレートなどの即日出荷も視野に入れる。
- 2020年6月9日
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- 2020年6月4日
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響が日本国内の自動車の生産で続いている。日産自動車は5月下旬に各工場でそれぞれ生産停止日を追加したほか、6月以降も生産停止や調整を継続する。
トヨタ自動車は6月に国内の7工場10ラインを一時停止し、3工場5ラインで2交代勤務(2直)体制を1交代勤務にする。新型コロナに伴う世界的な需要の減少や部品の納入遅れなどに対応する。
日産は追浜工場で5月25日と6月1日の車両生産を停止した。栃木工場は6月は1日から計15日間の生産を停止。子会社の日産自動車九州は6月1―5日の生産を停止し、第2工場では6月8日から計15日間で夜勤の生産を停止する。
トヨタは子会社のトヨタ自動車東日本やグループの日野自動車などを含め車両を生産する全15工場について、6月の各金曜日(4日間)を非稼働日に設定する。ダイハツ工業は国内完成車工場4カ所を6月4日以降にそれぞれ2―8日間、稼働を停止する。
SUBARUは群馬製作所の1直操業を6月19日まで延長。マツダは6月以降すべての国内工場で昼勤務のみの操業を計画するなど生産調整を継続する。
三菱自動車は22日までに水島製作所の稼働を再開した。登録車のラインは昼勤務のみで稼働。軽自動車のラインは昼と夜に勤務する通常稼働に戻したが、海外からの部品調達で不安定な状況が続く。軽は受注も堅調なため挽回生産を検討するが、部品安定調達の見通しが付き次第、「どのように生産を挽回していくかを明確にしたい」とする。
- 2020年6月4日
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- 2020年6月3日
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国内粗鋼生産の苦境が深まっている。日本鉄鋼連盟がまとめた4月の生産量は、前年同月比23・5%減の661万6700トンで、2カ月続けて前年割れとなった。新型コロナウイルス感染拡大による自動車分野などの需要減や、鉄鋼メーカーの高炉一時休止などの影響が出た。感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言は解除に向かうが、コロナ危機の終息には時間がかかりそうで、減少傾向は続きそうだ。
4月の減少幅はリーマン・ショック後の2009年7月の24・9%減以来の大きさで、数量も09年6月の約688万3000トン以来の水準。
3月の前年同月からの落ち幅は12・5%減で、4月はその倍近いマイナス幅となり、減産など新型コロナの影響の本格化がうかがえる。
4月の炉別内訳は、転炉鋼が前年同月比25・4%減の484万4300トン、電炉鋼が同17・9%減の177万2400トン。転炉鋼は2カ月、電炉鋼は14カ月連続のマイナスとなった。
鋼種別では普通鋼が同21・1%減の520万300トンで、2カ月連続の減少。特殊鋼は同31・0%減の141万6500トンで、17カ月連続の減少。
鋼材ベース(熱間圧延鋼材)の生産量は、同22・1%減の585万9700トンで22カ月連続の前年割れとなった。
経済産業省は4―6月期の国内粗鋼生産量を、前年同期比25・9%減の1935万5000トン(月平均645万トン強)
- 2020年6月3日
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- 2020年6月3日
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国内粗鋼生産の苦境が深まっている。日本鉄鋼連盟がまとめた4月の生産量は、前年同月比23・5%減の661万6700トンで、2カ月続けて前年割れとなった。新型コロナウイルス感染拡大による自動車分野などの需要減や、鉄鋼メーカーの高炉一時休止などの影響が出た。感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言は解除に向かうが、コロナ危機の終息には時間がかかりそうで、減少傾向は続きそうだ。
4月の減少幅はリーマン・ショック後の2009年7月の24・9%減以来の大きさで、数量も09年6月の約688万3000トン以来の水準。
3月の前年同月からの落ち幅は12・5%減で、4月はその倍近いマイナス幅となり、減産など新型コロナの影響の本格化がうかがえる。
4月の炉別内訳は、転炉鋼が前年同月比25・4%減の484万4300トン、電炉鋼が同17・9%減の177万2400トン。転炉鋼は2カ月、電炉鋼は14カ月連続のマイナスとなった。
鋼種別では普通鋼が同21・1%減の520万300トンで、2カ月連続の減少。特殊鋼は同31・0%減の141万6500トンで、17カ月連続の減少。
鋼材ベース(熱間圧延鋼材)の生産量は、同22・1%減の585万9700トンで22カ月連続の前年割れとなった。
経済産業省は4―6月期の国内粗鋼生産量を、前年同期比25・9%減の1935万5000トン(月平均645万トン強)とみている。
- 2020年6月3日