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- 2022年3月30日
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日本工作機械工業会(日工会)が発表した2021年の工作機械の受注実績(確報値)は、前年比70・9%増の1兆5414億1900万円で3年ぶりの増加となった。1兆5000億円を上回るのも3年ぶりで、過去4番目の受注額を記録した。中国が先行して回復し、年後半は欧米や国内でも回復傾向が強まった。
内需、外需とも3年ぶりに増加した。外需比率は前年比2・9ポイント増の66・9%と高水準に達したことから、日工会の稲葉善治会長(ファナック会長)は「外需主導で回復が進んだ」との認識を示した。
内需は新型コロナウイルスワクチン接種の進展や補助金採択案件の受注押し上げにより、コロナ禍前の19年(4931億8800万円)を上回り、3年ぶりの5000億円超えとなった。
業種別では全11業種で増加。主要4業種では、半導体関連や部品不足に伴う増産対応などで一般機械と電気・精密で回復が進んだ一方、自動車、航空機・造船・輸送用機械は他業種に比べると伸び率は低かった。
外需は3年ぶりに1兆円を上回り、過去2番目の受注額となった。地域別ではアジアが4年ぶりに増加し、過去2番目の受注額を記録。中国と台湾は過去最高額を更新した。欧州は3年ぶりの増加で、設備投資優遇策や展示会効果のあったイタリアをはじめ、ドイツやフランスなども2倍以上の伸び率となった。北米も3年ぶりの増加。特に米国はジョブショップや自動車など幅広い業種で需要が回復し、過去2番目の受注額に達した。
21年12月単月の受注額は前年同月比40・6%増の1392億2700万円で、14カ月連続の増加となった。4カ月ぶりの1400億円割れとなったが、11カ月連続で1000億円を上回った。
外需はアジアが18カ月ぶりに減少へ転じ、前月比もアジア、欧州、北米が減少したが、稲葉会長は「水準は依然高く、ドイツや中国では上向きの動きが見られる」と強調。今後の受注動向について、半導体製造装置関連の投資継続などの動きを踏まえて「第1四半期は総じて緩やかな回復基調が続く」との見通しを示した。
- 2022年3月30日
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- 2022年3月28日
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日本工作機械工業会(日工会)が発表した2021年の工作機械の受注実績(確報値)は、前年比70・9%増の1兆5414億1900万円で3年ぶりの増加となった。1兆5000億円を上回るのも3年ぶりで、過去4番目の受注額を記録した。中国が先行して回復し、年後半は欧米や国内でも回復傾向が強まった。
内需、外需とも3年ぶりに増加した。外需比率は前年比2・9ポイント増の66・9%と高水準に達したことから、日工会の稲葉善治会長(ファナック会長)は「外需主導で回復が進んだ」との認識を示した。
内需は新型コロナウイルスワクチン接種の進展や補助金採択案件の受注押し上げにより、コロナ禍前の19年(4931億8800万円)を上回り、3年ぶりの5000億円超えとなった。
業種別では全11業種で増加。主要4業種では、半導体関連や部品不足に伴う増産対応などで一般機械と電気・精密で回復が進んだ一方、自動車、航空機・造船・輸送用機械は他業種に比べると伸び率は低かった。
外需は3年ぶりに1兆円を上回り、過去2番目の受注額となった。地域別ではアジアが4年ぶりに増加し、過去2番目の受注額を記録。中国と台湾は過去最高額を更新した。欧州は3年ぶりの増加で、設備投資優遇策や展示会効果のあったイタリアをはじめ、ドイツやフランスなども2倍以上の伸び率となった。北米も3年ぶりの増加。特に米国はジョブショップや自動車など幅広い業種で需要が回復し、過去2番目の受注額に達した。
21年12月単月の受注額は前年同月比40・6%増の1392億2700万円で、14カ月連続の増加となった。4カ月ぶりの1400億円割れとなったが、11カ月連続で1000億円を上回った。
外需はアジアが18カ月ぶりに減少へ転じ、前月比もアジア、欧州、北米が減少したが、稲葉会長は「水準は依然高く、ドイツや中国では上向きの動きが見られる」と強調。今後の受注動向について、半導体製造装置関連の投資継続などの動きを踏まえて「第1四半期は総じて緩やかな回復基調が続く」との見通しを示した。
- 2022年3月28日
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- 2022年3月25日
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不二越は歯車加工の全プロセスを1台に集約した小型部品向け複合機「スカイビングギヤシェープセンタGMS100」を発売開始した。旋盤や穴開け加工機、歯切り加工機など複数の設備で構成したラインと比べ使用面積を54%削減できる。部品の高精度化・小型化が求められる電機・電子分野や電気自動車(EV)部品、小型ロボットに搭載する減速機などでの利用を想定する。価格はオープン。年間100台の販売を目指す。
GMS100は複数の加工工程を1台で担うため、加工対象物(ワーク)の搬送や段取り替えの手間、時間を削減できる。工程の集約によりエネルギーロスの低減や、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)にも貢献する。
不二越独自の精密同期制御により、歯車のスカイビング加工に加え、平歯車や、はすば歯車などの歯切りを行うホブ加工、旋削、穴開けなど歯車部品の全加工を1台で実現する。旋削や穴開けでは送り軸の高速オシレーション(軸方向の振動)制御により、切りくずを分離できる。
新開発の高トルクスピンドルと、工具ホルダーには工具取り付けを高精度・短時間化する保持機構「キャプト」を採用した。歯車の加工精度は日本産業規格(JIS)で「N5級以上」を確保した。
対象ワークは外径3ミリ―100ミリメートル。機械の大きさは幅2425ミリ×奥行き3320ミリ×高さ1650ミリメートル。
- 2022年3月25日
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- 2022年3月24日
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日本精密機械工業会(日精工)がまとめた2021年の小型工作機械の年間受注実績は、前年比83・4%増の1576億7409万円で3年ぶりの増加となった。世界的に経済活動が本格再開され、中国や欧米、日本を中心に幅広い産業で設備投資が拡大。18年実績(1585億1900万円)と同規模となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復した。
機種別では、受注額全体の約6割を占める数値制御(NC)小型旋盤が同96・2%増の916億7076万円。
次いでNC小型研削盤が同99・3%増の88億3888万円、小型マシニングセンターが同44・3%増の61億9572万円、NC小型フライス盤が同62・5%増の49億6750万円となった。
輸出総額は同90・4%増の1061億2571万円。輸出比率は同2・5ポイント上昇し、67・3%だった。
また21年10―12月の受注実績は、前年同期比30・3%増の371億7982万円となったものの、前四半期との対比では2四半期連続の減少だ。年央以降、中国での需要の伸びが鈍化した影響とみられる。
- 2022年3月24日
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- 2022年3月23日
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山善はHILLTOPが開発した部品加工プログラムの自動作成ソフトウエアサービス「COMlogiQ(コムロジック)」を開始した。基本料金15万円(消費税抜き)と、プログラミングする部品数に応じた従量課金制の使用料で構成。50種類の部品の加工プログラムを作成する場合は47万円(同)となる。
コムロジックに加工部品の3次元(3D)データを送信し、穴・交差情報を指示することで、数値制御(NC)データといった加工プログラムや加工手順書を自動作成する。山善では販売店を通じて、アルミニウム・樹脂部品の試作や多品種小ロット製造の加工メーカーに提案する。
山善の取り扱う5軸マシニングセンター(MC)のオプションとし、第1弾として松浦機械製作所(福井市)の5軸立型MC「MX―330」と組み合わせる。自動作成ソフトは理論上、全ての5軸MCに対応可能としており、実証が終了次第、他機種や他社製品へも順次拡大していく方針だ。初年度で10セットの成約を目標にする。
コムロジックはSaaS(サービスとしてのソフト)によって展開。ヒルトップが数十年蓄積した切削部品加工の加工データと、工程設計や形状認識などの人工知能(AI)を組み合わせ、生産現場において作業負担が大きい加工プログラムの作成と、加工機械の操作を自動化する。
加工部品によるが、同ソフトを使うことで作業時間を約4分の1に短縮できるという。加工結果をAIにフィードバックし、加工プログラムをより最適化する仕組みも構築する。
- 2022年3月23日
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- 2022年3月22日
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村田機械は中国・上海市で物流機器を手がけるL&A(ロジスティクス&オートメーション)事業の工場を新設する。世界的な物流機器の需要増加で国内工場はフル生産が続く。大きな市場成長が見込める中国で、同事業初の生産拠点を構えて現地ニーズに対応する。自動倉庫のスタッカークレーンを2022年度に年産30台から始め、26年度には同300台へ引き上げる計画だ。
延べ床面積4310平方メートルの賃貸工場で4月の生産開始に向けた準備に入った。賃貸で初期投資を約1億円に抑えた。物流業務を自動化・効率化する自動倉庫で、ラック間に設置するスタッカークレーンは基幹設備。
日本や欧米などの先進国と同様、中国でもeコマース(電子商取引)を含む流通業界向けや車載用電池、医薬・医療の工場向け、食品・飲料関連、病院の院内物流向けがターゲット。中国では新しいアイデアの採用や要求が多く、現地化で顧客ニーズに柔軟かつ素早く対応する。中国のL&A事業は現状、売上高20億―30億円規模。早期の100億円達成を目標にする。
同社L&A事業の21年3月期は売上高817億円。22年3月期は前期比21・5%増の同993億円を見込んでいるが、旺盛な需要を背景に上振れを想定しているという。
22年3月期は半導体工場向け搬送システム(クリーンFA)事業と繊維機械事業も好調に推移。クリーンFA事業の22年3月期は現段階で期初予想を大きく上回る前期比72%増の約1347億円を見込む。
村田機械の22年3月期連結売上高は期初予想3728億円に対し、前期比51・9%増の3900億円ほどに上振れ、過去最高を更新すると見込む。
- 2022年3月22日
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- 2022年3月16日
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プロトラブズは、金属切削加工品を対象に、納期を7、12営業日にすると価格を割引するオプションを始めた。同社の標準の納品は3営業日。7営業日にすると標準より最大18%、12営業日なら同27%割り引く。同社は割高で短納期にするオプションを2021年に始めており、利用者の状況に応じ幅広く納期を選択できる。
製造業の部品・材料不足を受け、製品組み立ての際に部品がそろうまで待つケースが出ている。そのため「時間がかかっても安く切削材がほしいというニーズがある」と判断した。
長納期オプションは米国で21年8月に先行して始めており、ノウハウを生かして新規ユーザーを獲得する。樋口リーダーによると、3次元CADデータを使い必要な数量をオンデマンド製造するなど納品までオンライン上で完結するため、コロナ禍で求められる非対面、非接触を実現している。
プロトラブズは米プロトラブズが06年に設立、09年に事業を開始した日本法人。樹脂や金属製のカスタムパーツの試作や切削加工などを手がけている。
- 2022年3月16日
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- 2022年3月15日
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ヤマハ発動機が水素エンジン開発を積極化している。トヨタ自動車やデンソーなどと4輪車用エンジンを開発しているのに加え、2輪車用エンジンでも川崎重工業など国内2輪車メーカーと共同研究の検討を始めた。2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)実現のための一つの手段と位置付ける。50年までにラインアップをそろえ、ガソリンエンジンなどと入れ替えるために、30年までに開発のめどを付ける方針だ。
ヤマハ発は5年ほど前から水素エンジンの開発に取り組んできた。ガソリンエンジンをベースに、インジェクターやシリンダーヘッド、サージタンクなどを改良し水素への適用を図ってきた。
21年には自動車レース「スーパー耐久シリーズ」に、水素エンジンを搭載したトヨタの「カローラ」が出場した。この水素エンジンは、トヨタやデンソー、ケン・マツウラレーシングサービスと共同開発した。
これを機に川崎重工業と2輪車用水素エンジンの共同研究の検討が始まった。スズキやホンダも参加する方針で会社の枠を超えて仲間を増やしている。「個性や得意領域が異なる各社と協力し合い、未来につなげたい」と意気込む。
開発現場では「ガソリンの代用という消極的な動機ではなく、水素エンジンならではの特性に可能性を感じる」と期待する。その一方で日高社長は「水素が一番難しく、開発を急ぐと間違える」と気を引き締める。水素をベースに添加物や常温液体を加えて燃焼する手法の実用化には、まだ時間がかかると見られる。
ただ、この技術を確立してノウハウを蓄積しておけば、二酸化炭素(CO2)を回収して水素と合成して製造する液体燃料「イーヒューエル」分野の取り組みに生かせる。ガソリン燃料やディーゼル燃料に混合して利用する手法を実用化できれば、カーボンニュートラル実現の選択肢を増やせる。
水素エンジンは集合排気管によるハーモニックな高周波サウンドも特徴。ヤマハ発は、動力性能だけでなく、こうした五感で感じる官能性能にも期待している。日高社長は「当社は社名に『発動機』とあり、内燃機関への強い思いとこだわりを持った会社だ」と力を込める。水素エンジンの開発を通じ、まだ見ぬ内燃機関の魅力を追求する方針だ。
- 2022年3月15日
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- 2022年3月11日
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ユアサ商事は水溶性クーラント装置向けマイクロファインバブル(MFB)発生器の低価格タイプを発売した。従来式と比べてMFBの発生機構をシンプルにし、価格を約半分の50万円程度に抑えた。液中のバクテリアを微細な泡で取り除き、クーラント液の長寿命化が見込めるほか、加工効率の向上なども期待できる。年間500台の販売を見込む。
発売したMFB発生器「バブパワー」は、MFB発生機構の内部を切削液が一定の水圧で通過する際に旋回流を起こし、液中に含まれる約2%の酸素を微細バブル化する「キャビテーション方式」を採用した。外気を使わずにMFBを生成し、液の酸化を防げる。
MFBが消滅する際に発生する活性酸素の消毒機能により、クーラント液の劣化を抑えられる。クーラント液1cc中に平均直径100ナノメートル(ナノは10億分の1)のMFBを約1億4000万個含む。部品の加工や洗浄の際、隙間に泡が入ることで接触面の抵抗が減るため、工具の長寿命化や切削速度の向上といった効果も期待できる。
クーラント装置向けMFB発生器は現在、多数枚のブレードに高圧水流をたたきつける「フリップフロップ方式」が採用されているが、ブレードの形状が複雑で高い製造技術が求められる。今回のキャビテーション方式は発生機構がシンプルなため、フリップフロップ方式に比べて装置価格を約半分に抑えられた。
工業分野でのMFBの応用は始まったばかりで、クーラント装置向けの発生器も普及途上にあるのが現状。価格を抑えて導入障壁を低くすることで、利用を促進する。
- 2022年3月11日
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- 2022年3月7日
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日本精工は、工作機械のスピンドル向けに「高信頼性単列円筒ころ軸受技術」を開発したと発表した。
グリース潤滑での慣らし運転時間を一般的な「外輪案内方式」の軸受に比べ、最大約7割短縮できる。スピンドルの組み立てや慣らし運転など作業負荷低減と信頼性確保を両立する。2021年度以降の早期量産を目指す。
マシニングセンター(MC)のスピンドルは円筒ころ軸受が使われている。同軸受は保持器が外輪側にある外輪案内方式と、ころ側にある「ころ案内方式」の2種類がある。外輪案内方式は耐久性が高い一方、組み立て時のグリース慣らし時間が長く、オイルが異常昇温しやすい。ころ案内方式は同慣らし時間が短いが、耐久性は低い。従来は保持器の破損を防ぐ観点から外輪案内方式が一般的だった。
同社はころ案内方式を改良。保持器の破損を防ぐため、保持器の形状や材料を最適化した。余剰なグリースの排出性を向上し、慣らし時間を短縮する。工作機械を使用しながらオイルを供給する「オイルエア潤滑」でも余剰な潤滑油を排出し、異常昇温を防ぐ。
- 2022年3月7日
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- 2022年3月4日
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三井精機工業は1月から2月にかけて、埼玉、名古屋、大阪の全国3カ所で新製品発表会を開催した。
水潤滑インバータオイルフリーコンプレッサや屋外設置型コンプレッサの新型機などを展示。
今年発売予定の水潤滑インバータオイルフリーコンプレッサ「i‐14000XⅡ」の出力15kWを初披露。
昨年には出力22kW、37kWを発売し、近年のクリーンエア需要の高まりに対応するために、製品ラインアップを強化している。
また、昨秋に発売した新製品の屋外設置型「ZgaiardSKY」の出力22kWも展示する。
屋外設置型はこれまで、出力55kW、75kWと大型機種のみのラインアップだったが、昨夏に出力37kWを発売し、シリーズを拡充。
より幅広いニーズへの対応が可能になった。その他、インバータ式コンプレッサなども展示。
- 2022年3月4日
