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- 2020年10月28日
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中村留精密工業は、ユーザーが毎月定額を支払えば3―5年間工作機械を借用できるサブスクリプション(定額制)サービス「ストライク」の受け付けを始めた。月額には動産総合保険や一般的なリース契約では有償になるソフトウエアのアップデート、機械停止時の状態を診る年1回の静的精度確認、導入時の諸費用を含む。初年度10件の契約を目指す。
契約期間は3年か5年で、1年ごとに意向を確認する。中村留の全機種が対象。消費税抜きの月額は1スピンドル1タレット機「SC―200」の場合は3年契約で30万円から、5年契約で26万円から。仕様によって変動する。
月額はリースより安価なため一時的な受注増に対し新たな機械の購入をためらう企業でも柔軟に能力増強ができる。期間満了後は購入か返却を選択する。再契約の場合は同機種の新品や、さらに高機能な機械への変更もできるため、複合加工機に慣れていないユーザーでも検討しやすい。
- 2020年10月28日
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- 2020年10月27日
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乗用車メーカー8社が発表した8月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比12・1%減の186万8729台だった。新型コロナウイルス感染症の影響で13カ月連続の減少だった。5月の同約6割減を底に6月同25・5%減、7月同14・1%減と3カ月連続で減少幅が縮小した。7月実績と比べた減少率は海外生産は0・2ポイント、国内生産は3・9ポイント縮まり、引き続き、回復基調にあるとみられる。
海外生産は同9・9%減の133万3141台だった。前月に引き続き中国、米国が海外生産をけん引している。
中国ではホンダが同18・5%増の14万1331台だった。7月に続き、8月単月として過去最高を記録した。トヨタ自動車は同15・0%増の11万9711台だった。一方、日産自動車は夏期休暇に伴う稼働日の減少で同10・6%減の12万123台だった。
米国ではトヨタがセダン「カムリ」やスポーツ多目的車(SUV)「ハイランダー」の生産を増加し、同1・7%増の11万4911台で、2カ月連続の増加となった。ホンダは同2・2%増で前年同月水準を2カ月連続で上回った。海外生産が米国のみのSUBARU(スバル)は7月に続き、8月単月として過去最高だった。
スズキは主力のインドでの生産が同11・1%増の12万3747台で8カ月ぶりに増加に転じた。
国内生産台数は同17・1%減の53万5588台だった。海外生産と比べて減少幅は大きいが、着実に回復している。トヨタは7月まで設けていた工場の稼働停止日はなく、同11・5%減の20万2691台まで回復。日産は国内外の需要減により同47・1%減の3万1667台だったが、7月実績と比べて減少率は縮まった。
- 2020年10月27日
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- 2020年10月23日
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タンガロイは、ヘッド交換式エンドミル「タング・マイスター」シリーズに平面加工用VFMヘッドを追加し、発売した。価格は主な型番の「VFM120L03.6R02106S05AH715」が7880円(消費税抜き)。初年度600万円の販売を見込む。
通常のスクエアタイプよりも工具径が大きいため、自動盤のような小型機械でも大きな径の工具を使える。また、さらい刃の搭載により、優れた加工面粗さを実現する。
従来、小型部品の平面加工を行う際はソリッドエンドミルでは、さらい刃がないので加工面品位が上がらず、刃先交換式工具では径が大きすぎ、刃数が少ないので能率が上がらないという課題があった。
- 2020年10月23日
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- 2020年10月22日
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ハル技術研究所は、ディファレンシャルギア(デフ、差動装置)を収納するデフケースの切削加工について、日本車と欧州車の双方の仕様に対応した専用複合加工機を開発した。欧州自動車メーカーの工場が多い中国などでの販売を見込んでおり、2021年に発売を予定する。
デフケースの内部形状は日本が「球面と平面」、欧州は「全球面」を採用している自動車メーカーが多いという。津山高専などの支援も得て、球面と平面、全球面のどちらの加工にも対応できる複合加工機を開発した。同社が従来、生産してきたデフケース複合加工機は球面と平面の加工のみだった。
今回、開発した複合加工機はデフケース内部を全球面に切削する際の加工を旋盤で行うほか、切削する特殊形状の工具も新たに開発するなど複数の新技術を採用した。特許協力条約(PCT)に基づく国際特許を出願済み。中国のほか、欧州各国などで販売を計画している。
全球面のデフケースは球面と平面のデフケースに比べ小型・軽量化できる。「電気自動車(EV)での採用増加が見込まれる」。
同社のデフケース複合加工機はシャフトなどの各種穴開け、内部の加工など10以上の工程を1台で対応できる。これまでは国内を中心に韓国やインドネシアなど海外にも納入してきた。今後は海外向けの販売をさらに増やす考えだ。
- 2020年10月22日
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- 2020年10月20日
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松浦機械製作所は、5軸制御立型マシニングセンター(MC)の上位製品シリーズ「MAM72」の中型機「MAM72―52V」を発売した。
従来機を大幅に刷新し、工作物の最大寸法を拡大、長時間無人運転の機能を標準装備した。価格は消費税抜きで7790万円。月3台の生産・販売を目指す。
従来の「同42V」を2006年発売以来となるモデルチェンジして発売した。工作物の最大寸法は直径520ミリ×高さ400ミリメートル、重量300キログラムと、径方向で23%増、重量は50%増えた。標準で工具130本の収容装置、15枚の加工パレット交換装置を備え、テーブルはダイレクトドライブモーター駆動で高速化した。
またオプションにより通信規格「MTコネクト」によるIoT(モノのインターネット)、切削クーラント液の量・濃度の自動管理の機能を提供する。
同社の新機種は2年ぶり。高機能と製造コスト抑制を両立させる視点で設計・製造が連携体制をとり、大型と小型の間に位置する中型機のコストパフォーマンスを従来より大幅に高めたという。
- 2020年10月20日
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- 2020年10月19日
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日刊工業新聞社がまとめた8月の工作機械主要7社の受注実績は、前年同月比41・4%減の179億6600万円で、21カ月連続の減少となった。国内外ともに同4割前後の減少率となり、受注環境は依然として底ばいの状況だ。ただ足元では中国市場の回復が続いているほか「引き合いが増えており、9月以降に少しずつ数字に出てくるのでは」と回復に期待する声も挙がる。
国内は前年同月比46・8%減の75億900万円だった。牧野フライス製作所は自動車と一般機械向けが低調で同57・8%減。芝浦機械(旧東芝機械)は精密加工機、工作機械ともに需要が減少し、同62・5%減となった。OKKも「長期休暇も重なり低調な受注状況」(総務人事部)となった。一方、オークマは同31・6%減だったものの、半導体製造装置関連向け需要などで「実働日数が少なかったにもかかわらず、そこそこの数字が出た」と捉える。
輸出は同36・8%減の104億5700万円。全社で唯一増加を確保したのは、三菱重工工作機械だ。中国の産業機器メーカーからの大口受注により、同4・6倍となり、2カ月連続で前年実績を上回った。また、ツガミは中国で自動車をはじめ幅広い産業からの受注があり、減少幅は1ケタ台にとどまった。
他社でもおおむね中国市場が徐々に回復を続けており、輸出のけん引役となっている。牧野フライス製作所は欧米は依然として厳しい状況ながらも「中国はほぼ前年同月並みに戻ってきている」とした。オークマも一般機械向けを中心に堅調だった。
- 2020年10月19日
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- 2020年10月16日
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日本機械工具工業会がまとめた7月の機械工具生産動態調査(会員統計)によると、切削工具の生産額は前年同月比37・7%減の239億5400万円で、15カ月連続の減少だった。販売額は同35・2%減の251億円と16カ月連続の減少。生産、販売ともに全品目で前年割れとなった。新型コロナウイルス感染症の影響による製造業の設備投資低迷が続いている。販売額に占める輸出分は同32・0%減の90億900万円。
主な品目別生産額は、ドリルが同39・2%減の34億3900万円、エンドミルが同39・5%減の29億4400万円、ネジ加工工具が同43・6%減の22億5700万円、インサート(刃先交換チップ)が同34・3%減の106億500万円だった。
材種別生産額では、特殊鋼工具が同39・1%減の50億700万円、超硬工具が同35・6%減の188億1200万円、ダイヤモンド・立方晶窒化ホウ素(CBN)が同51・7%減の10億9200万円だった。切削工具に耐摩耗工具と鉱山土木工具を加えた機械工具の総計は、生産が同36・9%減の271億6200万円、販売が同34・7%減の283億500万円だった。
- 2020年10月16日
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- 2020年10月15日
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タンガロイは、平面加工用カッター「ドゥー・ペント」用に、大径工具と新たなインサート(刃先交換チップ)材種を発売した。
大型部品に適した直径200ミリ―315ミリメートルの工具と、鋼・高硬度部材加工用の新材種3種を追加。初年度2500万円の販売を見込む。
これまでの工具径(直径32ミリ―160ミリメートル)に加え、新たに同200ミリメートル、250ミリメートル、315ミリメートルの大型カッターを追加。
大型部品の高能率加工に対応できる。価格は主な型番の「TEN09R200M47.6―10」が17万8000円(消費税抜き)。
インサートには、鋼加工用物理気相成長(PVD)材種、高硬度部材加工用PVD材種、鋼仕上げ加工用サーメット材種を追加した。価格は1170円(同)から。
- 2020年10月15日
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- 2020年10月14日
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日本工作機械工業会(日工会)が発表した8月の工作機械受注実績は、前年同月比23・3%減の678億9100万円で、23カ月連続で減少した。ただ中国市場が牽引(けんいん)役となり、減少幅は7月(31・1%減)よりも縮小。今後の米中関係や新型コロナウイルス感染症の動向に注視する必要はあるが、受注底打ちへ期待感が増している。
内需は同38・6%減の230億4100万円で、21カ月連続の減少。200億円を上回るのは3カ月連続で、前月実績と比べると7・1%減少した。外需は12・0%減の448億5000万円で、23カ月連続の減少。400億円を上回るのは3カ月連続で、前月比0・3%減となった。
- 2020年10月14日
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- 2020年10月8日
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三菱マテリアルは高能率切削が可能なチタン合金加工用カッター「ASPXシリーズ」を発売した。
制振設計と切削抵抗の低減により、難削材であるチタン合金に対して安定した高能率加工を実現する。標準価格は13万8000円(消費税抜き)から。
最新の切削理論に基づいて算出した最適な不等分割の各段インサート(刃先交換チップ)の配置により、びびり振動を抑制。クーラントを制御して、インサート切れ刃すくい面に流すことで、切りくずの排出性も高めた。
インサートは大きなすくい角とチタン合金加工に最適な刃先処理により、低切削抵抗で耐欠損性にも優れる。耐欠損性が高い超硬合金母材と耐溶着性に優れたコーティングの組み合わせで安定した長寿命加工が行える。
- 2020年10月8日
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- 2020年10月7日
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日本機械工具工業会がまとめた6月の機械工具生産動態調査(会員統計)によると、切削工具の生産額は前年同月比31・3%減の252億8500万円で、14カ月連続の減少となった。販売額は同29・9%減の256億2800万円で、15カ月連続の減少。販売額に占める輸出分は、同28・6%減の92億4900万円だった。新型コロナウイルス感染症の影響による製造業の需要落ち込みが響いた。
主な品目別生産額はドリルが同29・0%減の37億5000万円、エンドミルが同30・3%減の32億4000万円、ネジ加工工具が同35・8%減の24億5900万円、インサート(刃先交換チップ)が同30・7%減の107億9800万円。
材種別生産額で見ると、特殊鋼工具が同33・2%減の53億1000万円、超硬工具が同29・3%減の195億7500万円、ダイヤモンド・立方晶窒化ホウ素(CBN)が同43・8%減の12億5400万円だった。
また、切削工具に耐摩耗工具と鉱山土木工具を加えた機械工具の総計は、生産が同30・7%減の284億7100万円となり、販売は同28・9%減の289億9500万円だった。
- 2020年10月7日