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                        - 2024年5月29日
   
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                                    DMG森精機は工作機械で加工対象物(ワーク)を計測する際の段取り作業を効率化する機能を開発した。工作機械の操作画面で表示されるガイダンスに沿って座標などの必要項目を入力するだけで、計測プログラムを作成可能。これまで専用プログラムの作成が必要だった計測の場合、作業時間を従来比30分の1の約2分に短縮できる。ワーク形状の複雑化で高度な計測が求められる中、段取り作業を支援し生産性向上に貢献する。
 
 新機能「Measuring Pro(メジャリング・プロ)」は、工程集約などを支援する製品群「テクノロジーサイクル」の一つとしてこのほど提供を始めた。対象は5軸加工機「INHシリーズ」などDMG森精機の工作機械5シリーズ。主軸に取り付けるオプションの機内計測装置「主軸タッチプローブ」を購入すれば無料で活用できる。
 
 新機能では一般的なXYZ面の計測のほか、シャフトや回転軸位相の計測といった複雑な計測を含め、16種類の計測工程の効率化に対応する。ワークと工作機械の軸が平行になるよう調整する「平行出し」向けの計測では、専用のマクロプログラムの作成などで60分程度かかっていた作業を約2分で完了できるなど、段取り時間を大幅に短縮できる。
 
 また補正値を自動入力する機能も盛り込み、安全で効率的な補正作業を支援する。
 
 軽量化を目的に複数の部品を一つにまとめるなど、複雑な形状の加工需要が高まっている。それに伴い複雑で高度な計測が求められており、メジャリング・プロの投入で作業負担の軽減や作業時間の短縮を支援する。また新機能により、工作機械でワークを計測する加工と計測工程の集約を後押しするとともに、両工程の自動化で夜間などの工作機械の連続稼働を支援し顧客の生産性向上に貢献する。
 
- 2024年5月29日
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                        - 2024年5月28日
   
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                                    日本工作機械工業会(日工会)が発表した4月の工作機械受注実績(確報値)は、前年同月比8・9%減の1209億200万円と、16カ月連続で減少した。一方、外需の約3割を占める中国が自動車関連のまとまった受注もあり16カ月ぶりに増加した。地域や業界などで受注はまだら模様だが、稲葉善治日工会会長(ファナック会長)は「現在は調整局面から回復局面に向かう転換期にさしかかっている可能性がある」との見方を示した。
 
 地域別の受注額は、中国が同2・6%増の265億6000万円。前月比は4・7%増と3カ月連続で増加し、2カ月連続で250億円を上回った。業種別では電気自動車(EV)関連の設備投資があった自動車向けが前年同月比1・0%増の91億円、電気・精密向けが同21・1%増の56億円だった。稲葉会長は「中国政府の景気刺激策の効果が出始めている感触を得ている」とした上で、「しばらく工作機械は活発になる見通しで、必ずしも一過性とは言えない」との考えを述べた。
 
 一方、外需の約2割を占める米国は同23・4%減の188億9900万円。3カ月ぶりに減少し、9カ月ぶりに200億円を割り込んだ。メキシコなどを含む北米全体を業種別で見ると、航空・造船・輸送用機械向けが同94・5%減の3億円と大幅に減少。一部案件のキャンセルの影響で、14年5カ月ぶりに5億円割れとなった。
 
 内需は同12・8%減の363億7200万円と、20カ月連続で減少した。精密機械向けが同44・2%増の22億円だった。稲葉会長は「半導体製造装置関連で先行的な投資が続いている」とした。
 
 今後、受注が回復に向かう要因として稲葉会長は「日本を含む世界で半導体関係の投資への期待が大きい」と指摘。EV向けの投資についても中国、米国、メキシコなどで動き出しているとし「半導体と自動車関連がこれからしばらくけん引力になっていくことを期待したい」と述べた。
 
- 2024年5月28日
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                        - 2024年5月27日
   
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                                    日清工業は、切削工具向け両頭平面研削盤を海外市場に投入する。現在普及している汎用機に比べ、加工時間を半減した機種を欧州や米国、インドなどで販売する。同社は出荷台数ベースで4―6割を自動車産業向けが占めてきた。高剛性で加工能力が高い点を訴求し、切削工具向けを拡販。同製品を新たな柱に育て自動車業界への過度の依存を緩和する。2026年6月期に切削工具向け研削盤で全体の約10%にあたる3億―4億円の売り上げを目指す。
 
 日清工業はスウェーデンの大手切削工具メーカーのサンドビックから要請を受け工具向けに参入した。サンドビックは高剛性な同社の研削盤であれば加工速度を短縮できることに注目したようだ。
 
 自社開発した両頭平面研削盤「VP3―400RW」を、ほかの海外工具メーカーにも売り込む。
 本社工場で生産し、欧米やインドなどに輸出する。既に日本市場には投入済みで、日本での実績をテコに海外を深耕する。
 同機種は二つの砥石(といし)を向き合わせて回転し、砥石の間に工作物を通して両面を同時に研削する。主軸やベッドの剛性を向上することで加工時間を大幅に短縮。超鋼に加え、サーメットやセラミックスなど難削材料の加工能力も高い。
 
 加工速度の高速化に合わせ、加工対象物(ワーク)の搬送システムを刷新した。同システムはパレットのワークをロボットが取り出して加工部にセットし、加工後のワークをパレットに戻すもの。従来は垂直多関節型ロボットを活用していたが、これを水平多関節(スカラ)型ロボットに変更。高速で精度良くワークをセットできるようにした。
 
 日清工業の23年6月期の売上高は30億円。主力の自動車向けに次ぐ事業基盤の構築を急いでいる。切削工具向け研削盤は後発だが、高剛性や加工速度の速さなどで商機があると判断。海外市場への参入で事業安定化と売り上げ拡大を加速する。
 
- 2024年5月27日
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                        - 2024年5月24日
   
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                                    金属板の端を折り紙のように折る「ロボットヘミングシステム(RHS)」のパイオニア、トライエンジニアリング。
 主力のRHSを中心にロボットによる生産・加工システムを幅広く展開するロボットシステムインテグレーションの総合メーカーだ。
 
 現在はシステムインテグレーター(SIer)としてのロボットシステムの提案だけでなく、新しい生産工法の開発にも挑戦している。培ったロボット技術と、ロボットメーカーや周辺機器メーカー、大学、研究機関などとのネットワークを活用し、顧客の生産技術に関する開発を受託する。
 
 生産技術は加工機やロボット、ソフトウエアまでを多角的に考える必要がある。生産技術の担当者には高度化する個々の技術の見極めとともに、それらをまとめ上げる能力が求められる。こうした中、生産技術の開発を自社だけで完結させずに外部委託を有効活用する例が増加。トライエンジニアリングの生産技術開発受託事業も「ニーズが増えている」。
 
 ロボットシステムの多様なラインアップも同社の強みだ。金属の摩擦撹拌接合(FSW)をロボットで実現するシステムは、自動車の電動化で需要増が見込まれるアルミニウムダイカスト部品やバッテリーケースなどの接合用として提案を進めている。人手不足で技能継承が課題となっている研磨加工でも、ロボットシステムによる自動化を推進する。
 
 現在の注力分野は穴開け・切削加工などをロボットで行う「ロボットマシニングシステム」だ。特に加工対象物(ワーク)が大型の場合、「ロボットによる加工を実現できれば、加工機よりも導入費用や設置面積を減らせる」。
 ロボットを複数台設置すれば、多軸で同時に複数の加工を進められるため高効率化が可能だ。
 
 メーカーと共同で加工用途に最適な高剛性・高精度のロボットの開発も進める。「ロボットマシニングは始まったばかり。目指すところは加工機と同レベルのスピードや精度。さらに市場を開拓する」と意気込む。
 
- 2024年5月24日
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                        - 2024年5月23日
   
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                                    「2024年は準備期間。25年から本格導入が始まるのでは」。車体構造を一体成形する技術「ギガキャスト」の日本での普及の時期について、複数の関係者がこう語る。電気自動車(EV)大手の米テスラが導入したことで注目され、トヨタ自動車も26年に投入予定の次世代EVでギガキャストを導入する方針を打ち出した。将来の本格導入を見据え、自動車部品関連企業がギガキャスト関連事業に新規参入する動きも進んでいる。
 
 ギガキャストはアルミニウムダイカストでEVの車体構造を一体成形する技術。欧米や中国のEV生産で部分的に実用化が進む。テスラは約70点の部品で構成していた車体骨格部品をギガキャストにより1点に置き換え、コスト削減と車体剛性の向上につなげた。
 
 米谷製作所は共和工業と組み、ギガキャストに必要な大型金型の提供を24年に始める予定。米谷製作所の米谷強社長はギガキャストについて「生産現場の省人化、省力化のメリットがあり、採用が進むだろう」と期待する。
 
 コイワイは3Dプリンター技術を生かし、ギガキャスト向け砂型鋳造試作事業を始めた。ギガキャストによる量産の前段階で、砂型を用いて鋳物を試作する需要が増えると判断した。同社はエンジン用鋳物部品の試作で豊富な実績を持つが、車の電動化の進展で受注量が減少。ギガキャストの試作需要を取り込み巻き返しを狙う。リョービも25年3月に菊川工場でギガキャスト専用の新工場を稼働予定。大型のダイカストマシンや金型加工機を導入し、自動車メーカーからの試作の受注を目指す。
 
 ソディックは日本精機と連携し、ギガキャスト向けの大型の金型部品「入れ子」を金属積層造形(AM)で作る技術の開発に取り組む。アイシンは中期経営計画でEVのボディーを一体成形するギガキャストを成長市場と位置付け、取り組みを加速する。
 
 日系自動車メーカーでギガキャスト導入について時期まで含めて明言しているのはトヨタのみだが、態度を明らかにしていないメーカーも含め「試作はしている」と複数の関係者が明かす。一部ではギガキャストで従来通りの品質を出せるのか懐疑的な声もあるものの、多くの関係者は「導入が進むだろう」とみている。日本では安全性や品質の観点から、バッテリーパックにおけるギガキャスト採用が先行するとの見方が有力だ。
 
 「ギガ」の名が示す通り、ギガキャストで使用する機械や金型は従来よりも大型となる。こうした大きな機械や金型をどう運ぶかや、どこに設置するかの検討も重要になる。金型を例に取ると、大型の金型を輸送する際には道路交通法の手続きなども求められ、分割輸送といった手だてを考える必要がある。そのためギガキャストを導入する工場内、もしくはその近辺に金型の設計・製作も含めた拠点の整備が必要との見方が多い。
 
 全てを一体成形するのか、または複数の部品に分割して成形するのか、完成車メーカーの方針によっても判断や対応が分かれそうだ。分割して成形する場合は、後工程でその部品を接合するための技術も必要となり、新たな商機が生まれる可能性もある。
 
- 2024年5月23日
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                        - 2024年5月21日
   
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                                    ガリューは、生産ラインに対応するエアブローノズル「ラインブラスター」シリーズを刷新して発売した。回転するチューブの素材を見直し、低圧でも回転しやすくして耐久性も高めた。除塵や水切り、乾燥などの用途を想定する。
 
 低圧、標準タイプでそれぞれ可動範囲ごとに3種類のノズルを用意し、計6種類をそろえた。使用圧力は低圧タイプが0・25メガ―0・4メガパスカル(メガは100万)、標準タイプが0・4メガ―0・6メガパスカル。
 
 チューブの素材は従来のソフトポリウレタンから、耐久性が高いエンジニアリングプラスチックに変更。しなやかさが上がり、低圧でも回転しやすい。耐久時間は従来比5割増の4500時間に伸びた。
 
 同シリーズは円筒形ノズルにチューブを挿入した構造。チューブはエアコンプレッサーの圧力でノズル内部を回転し、広範囲にエアを叩きつけながら噴射する。使用圧力0・5メガパスカルで毎分約3000回転する。一方向に噴射する平型ノズルに比べて洗浄効率が良い。
 
- 2024年5月21日
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                        - 2024年5月20日
   
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                                    キラ・コーポレーションは、難削材加工機「グラインディングセンターGCV―30」用に自動芯出し機能を開発し、オプションとして提供を始めた。
 タッチプローブやカメラシステムなどを用いて、加工対象物(ワーク)とインデックスユニットの中心のズレを補正し、大径ワークの芯出し作業を簡素化した。半導体回路を形成するエッチング装置に使う静電チャックなどの外周の面取り加工向けに提案する。
 
 自動芯出し機能はタッチプローブと電荷結合素子(CCD)カメラシステムでワークをセットした位置を測定するとともに、レーザー測定システムで工具の長さと径を計測。インデックスユニットとワークの中心のズレ分を求め、極座標補間で加工する。加工終了後はCCDカメラで検査測定する。
 
 機械ストロークよりも大きいサイズのワーク加工が可能。Y軸移動量400ミリメートルに対して直径500ミリメートルのワークに対応する。
 
 同加工機はタッチプローブとレーザー測定システムを標準装備しており、インデックスユニットとCCDカメラがオプション設定となる。
 
 主なワークはエッチング装置に使う静電チャック、フォーカスリング、シャワープレートを想定する。これらの部品加工は芯出し作業に長時間を要しており、効率化が課題となっている。
 
 半導体ウエハーは今後、さらに大型化が進むと予想されている。同機能の活用を通じて生産性向上を提案し、半導体分野で同加工機の拡販につなげる。
 
- 2024年5月20日
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                        - 2024年5月17日
   
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                                    工作機械各社が加工機のサブスクリプション(定額制)サービスを提供する動きが広がっている。ソディックは月額で放電加工機を利用できるサービスを始めた。契約期間は最短1年から選択できる。エンシュウはみずほリースと組み、月額でマシニングセンター(MC)のサブスクを展開している。初期費用を抑えて生産性の高い工作機械を導入しやすくし、急な需要の変動やモノづくりの変化に柔軟に対応できるようにする。
 
 ソディックがこのほど始めたサブスクサービス「サブスク TRY(トライ)」は、航空機部品や金型加工向けのワイヤ放電加工機2機種が対象。契約期間は1、3、4、5年から選択できる。月額利用料には消耗品の交換を含めた年1回のメンテナンスや、事故に備えた動産総合保険の費用も含めた。
 同社ワイヤ放電加工機のエントリーモデル「VN400Q」の場合、月額19万円から利用できる。契約終了時に延長か返却を選択する。工作機械のリース契約は一般的に7年以上とされるが、契約期間を複数設定することで利便性を高めた。
 同社幹部は「新機種を短期間で使い続けたい、または仕事の先行きが不透明で投資判断が難しいといったお客さまのニーズに応えたい」としている。今後は2機種以外にもサブスクでの品ぞろえの拡充を予定する。
 
 エンシュウが2022年に始めたMCのサブスクでは、加工プログラムの説明や実習を通じて導入を支援する教育サービスなども無料で提供する。
 
 また岡本工作機械製作所も20年に研削盤で月額のサブスクを始めている。契約には油圧油の交換やといし軸(スピンドル)の振れの調整といったメーカーが保証する無償点検サービスなどを含めた。
 
 製造業ではデジタル変革(DX)で開発期間が短縮するほか、脱炭素に向け電気自動車(EV)シフトが進むなど大きな変化が起きている。一方、急な市場の変化への対応が常に求められ、工作機械の性能の進化もデジタル技術の進展で加速している。各社はサブスクの投入で工作機械導入の選択肢を増やし、モノづくりの潮目の変化に対応しやすくすることで、受注機会の拡大につなげる。
 ただ業界関係者からは「サブスクの認知度がまだ高くなく訴求できるかがポイント」との指摘もある。対象機種や関連サービスの拡充でサブスクが浸透するのか注目される。
 
- 2024年5月17日
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                        - 2024年5月15日
   
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                                    日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した4月の車名別新車販売によると、ホンダの軽自動車「N―BOX(エヌボックス)」が前年同月比0・3%減の1万4947台で9カ月連続の首位を維持した。認証不正問題が影響し2月以降、上位30位圏外となっていたダイハツ工業は軽「ミラ」が同39・4%減の3360台で26位に浮上。同社は7日、約4カ月半ぶりに国内全ての工場が稼働し、今後の台数増が見込まれる。
 
 2位は1月に一部改良があったトヨタ自動車の小型車「ヤリス」、3位には4月にセダンなどの一部改良があったトヨタ「カローラ」が入った。ホンダのコンパクトスポーツ多目的車(SUV)「ヴェゼル」は前年同月比2・6倍と大幅増。スズキの軽「ハスラー」や、トヨタの高級ミニバン「アルファード」も伸長した。
 
 一方、3月に6位で、2023年度通年でも7位と人気が高いトヨタのハイブリッド車(HV)「プリウス」は、4月にリコール(無料の回収・修理)を届け出た影響などもあり、同43・2%減の4452台と大きく減少した。
 
 23年度通年で5位と人気車種だったダイハツの軽「タント」は同84・4%減の1866台で、4月も30位圏外だった。4月10日に生産を再開したタントよりも先に、2月26日に生産再開したミラが30位圏内に入った。ダイハツは既に全車種の受注を再開。生産についても軽「ムーヴキャンバス」と小型車「ロッキー」のHVを除いて再開している。
 
- 2024年5月15日
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                        - 2024年5月8日
   
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                                    日進工具はアルミニウム加工用の3枚刃3倍刃長のラジアスエンドミル「アルミ用高能率ラジアスエンドミルAL3D―345R」を発売した。高速送りでもびびり振動を抑制し、高能率加工を実現する。外径2ミリ―12ミリメートルで39サイズを展開する。消費税抜きの標準価格は7700円から。
 
 特殊な刃形状によりびびり振動を抑制した。加工負荷の大きいコーナー部や高速条件でも安定した加工が行える。
 
 切りくずをスムーズに排出する大きなチップポケットなど、底刃形状の工夫により突っ込み加工から、溝加工の連続加工が可能。2枚刃3倍刃長を採用した同社従来製品と比べ1・5倍の高送りができ、加工時間の短縮にも貢献する。
 
- 2024年5月8日
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                        - 2024年5月7日
   
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                                    ジーベックテクノロジーの「XEBECバリレス面取りカッター」が話題だ。金属加工でバリの出ない面取り加工を実現し、2023年に“産業界のアカデミー賞”と言われるドイツの「ベスト・オブ・インダストリー・アワード2023」を受賞した。
 同カッターは同社が世界で初めて開発したV字型切れ刃。切り口が三つある刃が4枚付きで、加工段階からバリを限りなくゼロに近づける。高い耐久性も特徴で21年の発売以来、航空機用のチタンやインコネルなど固い金属の加工で評価されてきた。加工対象物によりサイズやコーティングも使い分けられる。
 同社は世界48カ国にパートナー企業がある。その販売網を生かし「国内含めニーズのある場所に製品を提供する」方針だ。
 
- 2024年5月7日
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                        - 2024年5月2日
   
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                                    富士通がデジタル技術を活用したモノづくり支援の取り組みを強化する。製造現場での作業手順や設備の動作を仮想空間でシミュレーションできるツール「COLMINA(コルミナ)VPS GP4」と、仮想現実(VR)システム「同 Xphere(クロスフィア)」を刷新し発売した。デジタル空間上の表現力を高め、シミュレーション機能を強化した点が特徴だ。最新版2種を含むVPSシリーズで今後3年の間に2500ライセンスの販売を目指す。
 VPSシリーズは電機・精密や工作機械、半導体製造装置、自動車、鉄道などで1072社に7063ライセンスが採用された実績を持つ。最新版2種の価格はGP4が400万円から(消費税抜き)、クロスフィアが320万円から(同)。
 
 GP4は工場の設備や人の動きを3次元(3D)のデジタル空間に再現して、工程検討を行うツール。これまでは設計データなどを基に再現していた。最新版ではレーザーによるスキャン技術によって壁や柱などの実際の物体をデータとして取り込む機能を追加し、現実に近いシミュレーションを可能にした。
 さらに生産ラインの作業者同士の衝突を防ぐ干渉チェック機能も強化。人と人がぶつかった部分をマーカーで表示し、ぶつかった回数や時間帯も記録することで、作業品質を評価しやすくした。
 
- 2024年5月2日

 
                                 
                                