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- 2023年8月24日
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ワルタージャパンは、2023年末にOSGとのチップ交換式超硬ミーリング工具の製造と販売に関する業務提携を解消する。親会社でドイツの大手切削工具メーカーのワルターによる穴開け工具やねじ切り切削工具メーカーの買収で、OSGと競合する製品が増えていた。ワルタージャパンは今後、国内の販売網構築に力を入れ、29年末までに現在の2倍の売り上げを目指す。
OSGが販売を担っている両社共同ブランド「OSGーWALTER」の製品の販売は終了するが、ワルタージャパンが同じ製品を引き続き取り扱う。
OSGとの業務提携は82年に開始。当初、ワルターはチップ交換式超硬ミーリングが主力製品だったが、08年に穴開け工具メーカーの独タイテックス、エンドミルやねじ切り工具を手がける同プロトティップを買収し、OSGとの競合製品が増えた。
08年に販売会社ワルター・ツーリング・ジャパン(現ワルタージャパン)を設立して以来、国内で自前の販売網も整備してきた。今後、ワルタージャパンは代理店を開拓するなど営業体制を強化する。ワルターは1919年にドイツで創業。27年に世界初となる超硬工具を開発した。
- 2023年8月24日
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- 2023年8月23日
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TRINCは、部品供給装置(パーツフィーダー)上に配置して送り出す樹脂製小型部品に付着する異物と静電気を自動で除去する「自動パーツクリーナ」を発売開始した。
従来エアーガンを使っていた作業を、工程を変えずに既設機に後付けして自動化できる。
同社独自のイオンを含むエアー制御技術を応用した。パーツフィーダーのボウルからホースを通じて異物を取り除く「クリーナヘッド」へ吸引し、エアー効果で処理して別のホースから排出する。対応部品サイズは2センチメートル四方で2グラム程度。部品の種類などにもよるが90%以上の異物を取り、1時間で5000個処理できる。直進タイプのパーツフィーダーにも取り付けられる。
樹脂製小物部品の洗浄は、作業者がエアーガンなどで圧縮空気を吹き付けるか、網かごに入れて水洗いするのが一般的。だが、品質のばらつきや乾燥が必要などの課題があった。同製品はこれらの問題を解決しつつ除電するため、静電気による不具合も防げる。
今後は小型、大型の装置開発に加え、金属製部品の処理への対応も進める。
- 2023年8月23日
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- 2023年8月22日
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山田マシンツールは、工業製品に名前や番号を刻印するマーキング作業の自動化支援業務に乗り出す。従来のマーキングの自動化に加えて、新たに加工対象物(ワーク)搬送・搬出など前後工程の自動化までサポートする。製造業の人手不足に伴う自動化需要を取り込み、マーキング事業の売上高(2022年9月期は約4億円)で2年後に5億円以上を目指す。
山田マシンツールは、ネームプレートや定格銘板など向けに使われる工業用マーキング機専門メーカー。マーキング機内部の搬送などの自動化ノウハウも持っており、それをマーキングのワークのセットなどの前工程と、ワークの払い出しといった後工程の自動化向けにも応用する。
自動化支援業務の開始にあたり、6月からシステムインテグレーターとともに既存顧客や近隣の顧客向けに訪問やメールマガジンを通じて自動化支援の提案活動を始めた。主に建設機械や農機具、自動車などの業界で用いるマーキングの前後工程での自動化需要を取り込むため、電気制御と機械設計の技術者を1人ずつ採用した。
同業務では例えば、従来は工場で作業者がセットしてマーキング機の起動ボタンを押して、終了後に1個づつ取り出していた作業の前後工程を自動化する。複数のワークをまとめてセットして、マーキング後はワークの払い出しまで一貫して自動化できるため、作業の効率化や省人化につなげられる。
また同社では自動化の一環でデジタル変革(DX)を含めたマーキング制御のリニューアルも積極的に手がける準備をしている。
- 2023年8月22日
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- 2023年8月21日
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オカネツ工業は、産業用ロボットを活用し、効率的な生産体制の構築を進めている。ロボットの導入を契機に工程を集約、生産量のバラつきも解消した。高水準な生産が続く中、2025年末をめどに本社工場内を再編する計画も進めている。生産性のさらなる向上を図る考えだ。
オカネツ工業は熱処理を祖業とし、歯車加工、トランスミッション(変速機)の組み立てなど事業を拡大してきた。現在は耕運機や電動運搬車、山岳用運搬車、アイスクリームブレンダーなどの自社製品も手がける。近年は受注量の増加で業績が伸びており、売上高は21年3月期の約93億円から23年3月期は約143億円と5割増えた。このため受注増に対応した生産量の確保が大きな課題だった。
こうした中、金属加工を手がける工場で22年11月、歯車を切削加工する新しいブースを設けた。歯切り加工する機械とバリを取る機械、仕上げ加工する機械と7軸のロボットで構成する。ロボットの導入前は歯切り、バリ取り、仕上げをそれぞれ別の場所で加工していた。三つの工程を一つのブースに集約し、さらに加工対象物(ワーク)の脱着作業を人からロボットに代替した。
また、ロボットのハンドに上下二つの把持機能がある点も特徴だ。ロボットのアームが加工機械の中に入ると、まず加工を終えたワークを外し、次にハンドが180度回転し、反対側に持つ未加工のワークを加工機械に装着する。アームが機械の加工部に入る1度の動作で二つの役割を果たした後に次の工程へ移る。
平松恒彦執行役員製造本部長は「人だと作業に得手不得手があり、生産量が変動していた。人からロボットに変えることで求める量を確実に生産できるようになった」と導入効果を説明する。
歯車の加工にロボットを導入し、工程を集約したのは17年に続き2カ所目。17年に設けた加工ブースは長さや径の大きさがほぼ同じの遊星歯車の内径を加工した。一方、22年に新設した加工ブースは複数の種類の歯車を加工できるようにした。現在は「8種類程度の歯車を加工している」という。
金属加工工場には約100人が所属。溶接や切削などの工程で産業用ロボットが活躍する。切削の工程では「加工機械1台にロボット1台」「3台の加工機械にロボット1台」など導入目的によって組み合わせが変わる。23年度の受注量は22年度に比べて微増を見込んでおり、今後も高い水準の生産が続く見通しだ。
そこで同社は本社工場西側に新たな土地を確保し、本社工場の敷地も含めた土地に新本社棟や研究開発棟、金属加工専用の工場などを新設する。建屋に約30億円、加工機械など生産設備に約15億円を投じ、25年末に全体の工事が完了する予定だ。和田社長は「ロボットを導入できる工程はたくさんある。導入によって生産性を高めたい」と強調する。
- 2023年8月21日
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- 2023年8月18日
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フジテックは生成人工知能(AI)サービスを国内全社員約3000人向けに導入した。ビジネス向けコミュニケーションツール「スラック」を通じ、生成AIである「チャットGPT」を利用する。いったんスラックを介するため、入力した文章がチャットGPTに学習や二次利用される恐れがない。ウェブ版を直接利用するより安全に使用できる。活用ノウハウを集め、利用者数の増加と業務改善を図っていく。
社内向け生成AIサービス「フジテック―GAI」として導入した。利用者はスラックに質問項目や作業してほしい項目などを入力。応用プログラムインターフェース(API)経由でチャットGPTと接続しており、回答を得る。
スラックを使うことで、安全性に加えて、社員の書き込みを可視化できるメリットがある。「スラック上で社員がどんどん書き込むことで使い方などの知見が共有される」ため、業務改善に積極的に活用してもらうことを期待している。
現在、利用登録しているのは600人弱。このうち約40%が営業関係という。ほかにエレベーターのメンテナンスや設置をするフィールドエンジニアと、開発・製造現場がそれぞれ25%ずつで、残りがバックオフィス関連だという。
外勤の社員だけで6割以上を占めており、顧客に対して「どのような回答をテキストレベルでしたら良いかという相談に最も使われている」(同)。プレゼン資料の素案の作成時にも使われているという。今後、利用者をさらに増やすと同時にセキュリティーなどの知見を集め、海外社員にも公開する方針だ。
- 2023年8月18日
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- 2023年8月15日
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マツダは発電用のロータリーエンジン(RE)を搭載した欧州市場向けのスポーツ多目的車(SUV)「MX―30 e―SKYACTIV R―EV」の量産を始めた。RE搭載車の量産は、2012年6月に生産を終了したスポーツ車「RX―8」以来11年ぶりとなる。宇品第1工場(広島市南区)で生産し、生産能力は非公表。環境対応で先を行く欧州の需要を取り込む。
同車はエンジンを発電のみに使い、モーターで駆動するプラグインハイブリッド車(PHV)。バッテリーの電力のみで85キロメートルの走行距離を備え、REの発電によって600キロメートル走行できる計算になる。
マツダは初の量産電気自動車(EV)として20年に欧州でMX―30を導入した。ラインアップ拡充で幅広い電動化ニーズに対応する。従来より低温で硬化する塗料の採用や、自社工場の太陽光発電設備で発電する電力を車載電池の出荷時の充電に用いるなど、生産工程での環境負荷低減にも取り組む。
- 2023年8月15日
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- 2023年8月10日
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スギノマシンは、最大6本の主軸を有する大型部品加工機「ギガフィーダ」を発売開始した。同機1台で穴あけやタップ加工、カッターやエンドミルを用いたフライス加工が可能。広い加工エリアが特徴で、アルミニウム製のバンパーやシャシー、電池ケースといった電気自動車(EV)向け大型部品の加工に適する。
新機種は装置1台当たり、最大6本の主軸を備える。各主軸が個別のプログラムで同時に加工を行うため、加工時間の大幅な短縮が可能。各主軸は自動工具交換装置(ATC)を装備し、各11本、最大66本のツールを搭載できる。
標準搭載する水平方向の主軸4本は、各軸ともX軸1850ミリ、Y軸1450ミリ、Z軸350ミリメートルのストロークを持ち、大型EV部品の加工に最適。加工対象物(ワーク)を縦置きして加工することで、省スペース化にもつなげた。
- 2023年8月10日
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- 2023年8月7日
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ファナックは小型切削加工機「ロボドリル」に簡易的な旋削機能などを追加した機種を開発し、9月に出荷を始める。電気自動車(EV)シフトが進む自動車業界ではアルミニウム部品の加工需要などが増加する一方、製品サイクルの短期化で多品種少量生産ニーズの拡大が見込まれる。複数の加工工程に対応し、EV部品など新たな需要を取り込む。
新機種「α―D28LiB5ADV Plus Y500」は、テーブルのY軸のストロークを従来機種比100ミリメートル増の500ミリメートルに拡張した。収納できる工具本数も同7本増の28本に拡大。ダイレクトドライブモーターを採用した回転テーブルも搭載し、旋削加工にも対応した。
またZ軸の移動速度を高めるなど生産性を向上。加工精度や加工時間重視といった各モードに応じて各種制御パラメーターの設定を最適化する機能を大幅に改良した。
EVではアルミ製のインバーターやモーターケースなどの加工需要が増加し、加工対象物(ワーク)も複雑化している。新機種ではテーブルの拡張で部品の大型化などに対応。旋削加工機能も設けることで複数工程を1台でこなせる。
EVは内燃機関(エンジン)車と比べ商品サイクルが短く、生産量も少ないとされる。部品単位のライフサイクルが長いエンジン車では、切削や旋削などの加工工程を細分化して量産効果を優先的に追求していた。EVでは加工工程を集約し、多様な加工に対応できる汎用性が求められている。
- 2023年8月7日
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- 2023年8月4日
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中村留精密工業は、本社敷地内に複合加工機を生産する第13工場を7月に竣工し、8月末から本格稼働する。建屋・設備への投資額は26億円。ユニット製作から組み立てまでの一気通貫による生産体制の構築や自動搬送の仕組みの活用により、従来の製造工程に比べて生産能力の35%増を見込む。
新工場は社内公募で「MAGI(マギ)」と名付けた。2階建てで総面積は7050平方メートル。既設の第11、12工場に隣接し、ユニットの製作や製品仕上げの組み立てを一気通貫で担う。夜間には無人搬送車(AGV)による自動搬送で翌日の段取りなどを行い、日中は一部部品の搬送を支援するなど作業効率を高める。さらにスタッカークレーン式の自動倉庫を一部併設し、2階へ部品を供給する。
同社は売上高の7割を輸出が占める。今後も世界の製造現場で工程集約や自動化に向けた複合加工機の需要が増加することを見据え、その生産能力の増強に踏み込む。
- 2023年8月4日
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- 2023年8月3日
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ファースト技研は、数値制御(NC)装置を使った自社製工作機械の遠隔管理サービスを始めた。顧客はパソコンなどで機械の稼働状況や異常発生などの情報を得られる。今後出荷する機械はすべてこのサービスに対応。2年間は無償で提供し、3年目以降の利用料は1台につき年間3万円(消費税別)となる見通し。機械購入者の3割の利用を目指す。
新サービスはユーザーの機械に搭載したNC装置から稼働データを収集。インターネット経由でデータセンターに集める。顧客は管理画面にログインすれば、機械の稼働状況や消費電力、各軸の電流値や温度などを確認できる。異常発生や加工完了情報をメールで通知する機能もある。
同社やNCメーカーのサービスマンは、異常発生時に遠隔地から診断することが可能になる。エラー内容が事前に把握でき、サービスの効率化が図れる。
同社の工作機械のNC装置は三菱電機製を搭載。このサービスも、三菱電機のシステム基盤を利用する。三菱電機のNC装置は最新機種の「M80V」なら専用ユニットの取り付けが不要。すでに導入済みの旧機種でも、専用ユニットを後付けすれば有償でサービスを利用できる。
- 2023年8月3日
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- 2023年8月2日
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中村製作所(三重県四日市市)は、ロボット関連向けの受注増に向け、横型マシニングセンター(MC)と立型コンピューター数値制御(CNC)旋盤を新たに導入した。総投資額は約1億2000万円。自動化や生産性向上を目的としたロボット需要が今後も続くと考え、設備増強を決めた。関連する部品加工の受注を拡大し、2023年6月期に14億円を見込む売上高を24年6月期に16億円に伸ばすことを目指す。
中村製作所はコロナ禍以降、主力の工作機械関連部品の受注が減少したため他の成長産業の受注拡大を図り、設備投資を続けている。ロボット関連の売上高に占める割合はまだ少ないが、今回の設備増強で中・大型ロボット部品関連の受注を伸ばし、割合を3割に引き上げる考えだ。
- 2023年8月2日
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- 2023年8月1日
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牧野フライス製作所は4軸横型マシニングセンター(MC)「a91nx」を発売した。半導体製造装置部品の大型化などに対応するため、加工対象物(ワーク)を取り付けて供給するパレットに縦横800ミリメートル角サイズを採用した。主軸の品ぞろえも増やし、多様な素材のワークに対応する。消費税抜きの価格は7800万円。12月から出荷し、年50台の販売を目指す。
ワークの大きさは直径最大1450ミリ×高さ同1450ミリメートルに対応する。パレットには最大2000キログラムのワークを積載できる。
主軸は回転数、出力、トルクに応じて選べるようにした。機械本体の作り込み精度と高い主軸性能により、重切削やアルミニウムの高速加工で高い切削能力も実現した。
クーラント(切削油)タンク内への撹拌用ノズルの採用などにより、保守負担の軽減や作業環境の改善も見込める。同社5軸横型MCとの混成ライン構築により、長時間連続運転による生産性向上などにも貢献する。
半導体製造装置や電気自動車(EV)の部品では、高精度に加えて大型化も進展。新機種の投入で半導体やEV需要に対応する。
- 2023年8月1日