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- 2022年6月10日
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タンガロイは、ネジ切り加工用工具「タング・スレッド」のレイダウンタイプST形インサート(刃先交換チップ)に、「AH8015」材種を追加し発売した。価格は代表型番の「6IR10ISOAH8015」が2090円(消費税込み)。初年度1400万円の販売を見込む。
AH8015は、耐摩耗性と耐チッピング性を両立した物理気相成長(PVD)コーティング材種。鋼やステンレス鋼のほか、難削材など幅広い被削材のネジ切り加工に適用できる。
今回、同インサートにおいて、60度および55度の汎用ネジ用、ISOメートルネジからユニファイネジ、管用テーパネジまで幅広いネジ形状に対応するアイテムに同材種を設定した。
- 2022年6月10日
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- 2022年6月9日
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ヤマザキマザックは、中大型の加工対象物(ワーク)に対応し、重切削・高精度加工が可能な立型マシニングセンター(MC)「VCN―460」「同600」を発売した。Y軸ストロークとテーブルサイズの伸長で積載可能なワークサイズを拡大。重切削における加工能力を大幅に高めた。消費税抜きの価格は「460」が1510万円から、「600」が1760万円から。両機種合わせて年間400台の販売を目指す。
「460」のY軸ストローク・テーブル奥行きは460ミリメートル。「600」は600ミリメートル。いずれも従来機より増え、金型に使うモールドベースなどの高効率加工に対応する。また、主軸は切削能力を約50%高めた毎分1万2000回転の高トルク主軸を採用し、高い重切削能力を実現した。毎分1万8000回転のオプションも用意し、アルミニウム加工や金型加工の高効率・高精度化が可能。
コンピューター数値制御(CNC)装置は「マザトロール・スムースEz」「同G」から選べる。Ezはコンピューター利用製造(CAM)ソフトウエアとの高度な連携機能を備え、段取り時間を削減する。
- 2022年6月9日
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- 2022年6月8日
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日本工作機械工業会(日工会)が発表した2021年度の工作機械の受注実績は、前年度比68・7%増の1兆6677億2300万円で、4年ぶりの増加となった。過去3番目の受注額で、1兆6000億円を上回るのは18年度以来3年ぶり。コロナ禍による景気減速からの回復傾向が鮮明となり、外需は過去最高を更新した。
内需は同73・6%増の5660億4000万円で、3年ぶりの増加となった。外需は同66・3%増の1兆1016億8300万円で、2年連続の増加。外需単独で1兆円を上回ったのは17年度以来4年ぶりとなる。
3月単月は前年同月比30・2%増の1664億8400万円で、17カ月連続の増加。単月の受注額として18年3月に次ぐ過去2番目の高水準で、1600億円超えは3年11カ月ぶり。期末効果に加えて、半導体関連などでの大口受注があったと見られる。
内需は同48・3%増の600億5000万円で、3年6カ月ぶりに600億円を上回った。外需も同21・8%増の1064億3400万円で、4年ぶりの1000億円超え。日工会はロシアのウクライナ侵攻などの影響が「短期的に下押し圧力としてどう出るか読みにくい」との見解を示した。
- 2022年6月8日
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- 2022年6月7日
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大野精工は、ワイヤ放電加工機の加工対象物(ワーク)の水平調整作業を効率化する治具「PADシリーズ」を開発、発売した。六角レンチでネジを回してX・Y方向の傾きを1ミリ―100ミリメートルの範囲で調整できる。仕様は「200」とZ軸調整機能を加えた「300」の2種類。消費税抜きの価格は「200」が11万5000円、「300」が12万9000円。
主力の自動車部品加工の技術を活用し、自社生産する。調整部に精密な鋼球を使用(特許出願中)しているため耐久性が高い。また従来のようにシムプレートなどを挟む必要がなく、熟練者でなくても簡単に作業できる。オプションでワークを載せるサブプレートを用意、価格は3万9000円(消費税抜き)。
大野精工は2021年から中国メーカー製のモリブデンワイヤ放電加工機の国内販売を手がけている。PADシリーズは年間40個の販売目標に向け即納体制を整え、放電加工機の拡販につなげる。
- 2022年6月7日
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- 2022年6月6日
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タンガロイは、中・大型機械での重切削、荒加工に最適な直角肩加工用カッター「テック・ミル」に、直角肩用大径工具と平面重切削用工具を追加し、発売した。価格は、直角肩用大径工具の代表型番「TPM16R160M50.8―08SA」が20万5700円(消費税込み)。初年度2800万円の販売を見込む。
テック・ミルは刃先強度が高い縦置き型インサート(刃先交換チップ)を採用。ポケットが小さく工具剛性も高いため、重切削でも安定した高能率加工を実現する。今回、加工径32ミリ―125ミリメートルに対応する従来製品群に、新たに160ミリ―250ミリメートルを追加する。
また同じインサートを使用可能な切り込み角60度の平面重切削用工具もシリーズ化する。縦置き型インサートによる高い刃先強度を備え、最大切り込み12ミリメートルでの重切削が可能。工具径は100ミリ―250ミリメートルを設定した。
- 2022年6月6日
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- 2022年6月2日
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三菱マテリアルは、難削材加工用エンドミル「スマートミラクルエンドミルシリーズ」に、超耐熱合金加工用ラジアスエンドミルを追加、発売した。航空機部品に多く使われるニッケル基超耐熱合金の加工で、高い加工能率と安定加工を実現する。
価格は代表型番の「VQN4MVRBD0300R030」が1万6720円(消費税込み)。
4枚刃タイプを7アイテム、6枚刃タイプを6アイテムそろえた。耐摩耗性と耐熱性に優れたコーティングの採用により、耐摩耗性と耐チッピング性が向上。高い制振性の不等リード設計と最適な刃数設定により、加工能率なども高めた。
また、超耐熱合金加工に対応した独自のR切れ刃のすくい角やラジアスカーブの最適化により、耐欠損性を向上し安定した高能率加工を実現する。
- 2022年6月2日
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- 2022年6月1日
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スギノマシンは、フローティング機構内蔵のバリ取り用ツールホルダー「バリカン BRQ―TX01」を発売した。前モデル「同BC10―20」をフルモデルチェンジした。より高速度の回転に対応し、加工テスト時の使いやすさも向上した。価格は4万5000円(消費税抜き)。初年度1000台の販売を目指す。
回転数が従来の毎分5000回転から同1万2000回転に増え、高送り加工によるサイクルタイム短縮やバリ取り加工後の仕上がり、品質の向上を実現。分解工具を使わず、ワンタッチでフローターの着脱とスプリング交換ができる構造にし、バリ取りの自動化に必要な加工テスト時の使いやすさやメンテナンス性が向上した。
同ホルダーはマシニングセンター(MC)に取り付けて使用。ダイカストや鋳造品などのバリ取りを自動化できる。最大10ミリメートル伸縮するフローティング機構を搭載。加工対象物(ワーク)に合わせて先端工具が上下に動いて追従するため、簡単な数値制御(NC)プログラムで均一のバリ取りが可能。また、取り残しやワークの削れ過ぎも防げる。
- 2022年6月1日
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- 2022年5月31日
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タンガロイは、中・大型機械での重切削、荒加工に最適な直角肩加工用カッター「テック・ミル」に、直角肩用大径工具と平面重切削用工具を追加し、発売した。価格は、直角肩用大径工具の代表型番「TPM16R160M50.8―08SA」が20万5700円(消費税込み)。
テック・ミルは刃先強度が高い縦置き型インサート(刃先交換チップ)を採用。ポケットが小さく工具剛性も高いため、重切削でも安定した高能率加工を実現する。今回、加工径32ミリ―125ミリメートルに対応する従来製品群に、新たに160ミリ―250ミリメートルを追加する。
また同じインサートを使用可能な切り込み角60度の平面重切削用工具もシリーズ化する。縦置き型インサートによる高い刃先強度を備え、最大切り込み12ミリメートルでの重切削が可能。工具径は100ミリ―250ミリメートルを設定した。
- 2022年5月31日
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- 2022年5月30日
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ヤマザキマザックは、工作機械ユーザーへの遠隔支援サービス「マザックアイコネクト」で無償提供している機能を改良し、提供すると発表した。ウェブサイト上でパーツの見積もり・再注文ができるなどユーザーの要望が多い内容を反映した。利便性を高め、利用促進を図る。
「WEBサービス」の名称で無償提供している機能のうち「パーツ注文履歴」では、注文したパーツ履歴から選ぶだけで見積もり依頼と再注文がウェブサイト上で可能。入力の手間を省くとともに、パーツを画面で確認できるようにして注文ミスを減らす工夫を取り入れた。
このほか、プログラミングなど目的に応じたeラーニングコンテンツを整理し、効率的な学習を支援。生産支援ソフトウエアなどの無償トライアル版も用意し、導入効果の事前検証に役立てる。
WEBサービスは2021年4月に無償提供を開始。サービス内容はユーザーの声を反映させながら強化を図っている。
- 2022年5月30日
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- 2022年5月27日
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三菱マテリアルは、小物高精度部品旋削加工用の低送り加工に適した物理気相成長(PVD)コーテッド超硬材種「MS7025」を発売した。緻密なナノ積層コーティングにより、被膜損傷を抑え、高い耐溶着性と耐摩耗性を実現した。価格は代表型番の「CCGT060201M―FS―P MS7025」が1639円(消費税込み)。
耐溶着性に優れる高潤滑層と摩耗を抑える高耐摩耗層をナノレベルで制御。これにより、被膜損傷を大幅に抑えられる。またナノレベルの高潤滑層は、低送り加工で発生しやすい溶着から生じる構成刃先を抑え、加工面の傷を抑制できる。
近年、加工精度向上へのニーズの高まりや自動車部品の小型化により、加工速度と加工送りが上がらない状況での加工が増えている。特に小型自動旋盤の加工では低送り領域がメーンターゲットとなり、同領域でも安定した加工を実現する切削工具の需要が高まっている。
- 2022年5月27日
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- 2022年5月26日
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日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた2021年度の新車販売台数は、前年度比9・5%減の421万5826台だった。3年連続でマイナスだった。半導体などの部品不足や新型コロナウイルス感染拡大の影響で各社が工場の稼働調整を実施したため、生産や納入に支障が生じた。各社は4月も稼働調整を計画しており、不透明な状況は続きそうだ。
登録車の販売台数は同8・2%減の266万855台。5年連続のマイナスとなった。08年のリーマンショック時を下回り、1968年度の統計開始以来、下から2番目の水準だった。
軽自動車は同11・5%減の155万4971台で、3年連続のマイナス。98年に軽自動車が現行規格となってからは、最低の水準となった。160万台を下回ったのは24年ぶり。
3月の新車販売台数は前年同月比16・3%減の51万2862台だった。登録車は同14・8%減の32万7293台で7カ月連続の前年割れ。軽自動車は同18・9%減の18万5569台で10カ月連続の前年割れだった。3月として軽自動車の販売台数が20万台を下回ったのは、東日本大震災が発生した11年以来となった。
まだ今後も「新型コロナや部品不足の影響は続くのではないか。ウクライナ情勢悪化が部品供給やエネルギー価格に響く懸念もある」と憂慮する。需要は堅調だが、供給面が足かせとなっている。
- 2022年5月26日
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- 2022年5月25日
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日本精工は産業用ロボットの関節部のサーボモーター向け軸受、工作機械の直線運動を実現するボールネジなど自動化設備の中核部品を手がける。直近では、摩擦や潤滑の科学技術「トライボロジー」などを駆使し、協働ロボットやサービスロボット向けのユニット製品も開発する。中核部品の強化と新領域向け製品の両輪で自動化を力強く支える。
産業用ロボット向け減速機に搭載する軸受では、高剛性で薄肉が特徴の「アンギュラ玉軸受」を供給する。ロボットの重量を受けながらスムーズな旋回・駆動を実現する。ロボットに不可欠なサーボモーター用の軸受も外部の粉じんを防ぐシール構造を持つ高機能な製品が強みだ。
同社が約2年前に量産を開始したのは小型産業用ロボットや協働ロボット向けの波動歯車減速機用軸受。同減速機は内輪が楕円形で歯車のかみ合わせが少しずつ移動。これにより小さい力を大きな力に変換できる。「産業用ロボット向け減速機の需要は中国メーカーなどで活発化している」と話すのは産業機械事業本部副本部長の早田龍史執行役常務。「自動車業界の投資も変化しており、電気自動車(EV)対応のため小型ロボットも求められている」と続ける。市場ニーズをいち早く捉え製品を供給できており、同事業本部プレシジョン本部長の菊池健次郎執行役員は「ロボット市場は3-4年で1・5倍に拡大したが、当社は市場を上回る成長を実現している」と語る。
既存製品を基盤に協働ロボットやサービスロボットなど新たな領域も開拓する。全方向への滑らかな移動を実現する車輪ユニット「アクティブキャスタ」やトルク検出誤差を低減し安全機能の強化につながる「協働ロボット用アクチュエータ」開発。拡大する市場で確固たる地位を獲得するため、さまざまな手を打っている。
- 2022年5月25日
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- 2022年5月24日
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不二越は、既存機に比べタクトタイムを最大43%短縮する産業用ロボット「MZ Fシリーズ」を発売した。高速・小型・軽量が特徴の従来機種「MZシリーズ」に比べ、さらに速度・精度を高めた。可搬質量7キログラムの標準タイプとロングアームタイプ、同10キログラムのロングアームタイプの3機種を用意。価格はオープン。2022年度に7キログラム可搬2機種で1万2000台、10キログラム可搬で2000台の販売を目指す。
製造現場では労働人口減少による人手不足や生産性向上に対応するため、産業用ロボットの活用が加速している。特に電機・電子分野は生産性向上や効率化のニーズが強く、既存機より高速・高精度化したMZ Fシリーズを投入する。
軽量化と高剛性を両立した設計で、クラストップレベルの高速・高精度を実現。可搬質量7キログラムの「MZ07F」は内部構造を最適化し加速・減速性能を大幅に強化した。7キログラムの重さがかかった状態での連続動作時間は、既存機のMZ07の6・9秒に対し、MZ07Fは3・9秒と大幅に時間を短縮する。
同社のロボットの特徴である中空構造を採用し、配線・配管の引き回しを不要にした。周辺との干渉リスクを低減し利便性も向上する。
国際電気標準会議(IEC)が規定する保護等級「IP67」の防塵・防滴機能を備える。クリーン度も、クリーンルームの国際規格「ISO14644―1」で「クラス4」を標準で達成する。
MZ07Fは最大リーチ723ミリメートル、位置繰り返し精度プラスマイナス0・015ミリメートル、本体重量41キログラム。
ロングアームタイプの同07LFは最大リーチ912ミリメートル、位置繰り返し精度プラスマイナス0・02ミリメートル、本体重量43キログラム。可搬質量10キログラムの同10LFは最大リーチ1202ミリメートル、位置繰り返し精度プラスマイナス0・025ミリメートル、本体重量55キログラム。
- 2022年5月24日
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- 2022年5月23日
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岡谷鋼機は、レーザー事業を強化する。レーザー加工技術などを試験できる拠点を活用して工法の提案を進めるほか、レーザー関連の商材を増やす。2023年度には営業や技術部隊の拡充も検討する。商社の強みを生かして素材から工法提案、最適な装置の組み合わせまで一貫でカバーし、主要顧客である自動車業界のほか、今後は半導体や電子関連業界にも訴求する。25年度に10億円の売上高を目指す。
グループ会社の東海岡谷機材が、21年3月にレーザー事業を立ち上げた。同時に愛知県豊田市内に、レーザー加工技術を実演できる「レーザラボ」を開設。同年11月には最新のファイバーレーザーシステムを導入し、テスト能力を増強した。22年度はレーザー加工テストを行う専任の技術者を置き、新たな工法の提案などを強化する。
21年、導入したシステムはレーザー発信器やロボットで構成。加工のためのセンタービームと、その周りを温めるリングビームの2種類のビームを制御することで接合などを高品質にできる。またパソコン上でプログラムを作成し、教示工程なしでロボットやビームを操作できるファナック製のシミュレーションソフト「ロボガイド」を採用。リングビーム対応は初めてだという。
車の電動化に伴い軽量化ニーズが高まり、異種素材の接合や微細加工といった面でレーザー加工の引き合いが強まっている。岡谷鋼機はこれまでレーザー加工機の取り扱いはあったが、より上流の工法提案や光学設計の段階から顧客を取り込み、量産設備の構築までつなげたい考えだ。
- 2022年5月23日
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- 2022年5月20日
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ユーベックは、小型マシニングセンター(MC)によるアルミニウムなどのダイカスト加工で発生するスラッジを、クーラント液と同時に目詰まりなく回収する濾過システムを開発した。回収したクーラント液は精密濾過で処理後、MCの高圧外部ノズルやハイブリッドノズルに送り、繰り返し使える。回収タンク内の清掃や液の交換が不要で、廃棄時に発生する二酸化炭素(CO2)削減にもつながる。
回収したクーラント液とスラッジは、独自技術のコンベヤーと精密フィルターで分離、濾過するだけの簡易な機構とした。ドラムフィルターやサイクロンフィルターなどの装置も使用しない。小型MCのほか旋盤にも対応する。個別回収ポンプは750ワットと小型で、処理能力は毎分120リットル。回収タンク1台の設置面積は0・5×1・5メートルと省スペース化した。
精密濾過したクーラント液は刃具周速より早い流速で高圧外部ノズルやハイブリッドノズルから吐出し、刃具や加工対象物(ワーク)、センサー、機内なども洗浄できる。ツール寿命の向上やクーラント液の腐敗を抑制し、悪臭を抑える。
複数台のMCに対応する集中クーラント方式では、複数のフィルターを稼働中に順次自動洗浄する機能があり、72時間から1週間程度の自動運転も可能。除去能力は20マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以上でフィルターは1年間保証する。
回収タンクは仕様により1台当たり80万―150万円(消費税抜き)で、濾過装置本体は30―40台接続できる。自動車部品メーカーなどを中心に年間10システムの販売を目指す。
- 2022年5月20日
