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- 2021年5月12日
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日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した2020年度の新車販売台数は、前年度比7・6%減の465万6632台と2年連続でマイナスだった。500万台を切ったのは5年ぶり。新型コロナウイルス感染症の拡大による販売不振などが響いた。自動車メーカーは半導体不足で生産調整が続く。
20年度の登録車販売は同8・9%減の289万8884台で4年連続のマイナスだった。300万台割れは10年ぶり。小型乗用車は同10・3%減の109万2353台で4年連続のマイナスだった。人気車の新車効果の一巡などが要因。
軽自動車は同5・3%減の175万7748台で2年連続のマイナスだった。20年度下半期はスライドドア付きで車高が高い「スーパーハイトワゴン系車種」が人気だったが、新型コロナによる前半のマイナスを挽回できなかった。
3月の新車販売台数は前年同月比5・4%増の61万3003台だった。
今後については「新型コロナの感染状況や半導体不足の情報もあり情勢は複雑。見通しを立てられない状況」。
- 2021年5月12日
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- 2021年5月11日
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三菱マテリアルは、汎用超硬ソリッドドリル「TRISTARドリルシリーズ『DVAS』」に深穴加工用を追加し、発売した。ドリル径1ミリ―2・9ミリメートルの計84アイテムで、工具径のそれぞれ20倍、25倍、30倍、40倍、50倍の深さが加工できる。
価格は代表型番の「DVAS0100X20S040 DP1120」が3万690円(消費税込み)。
小径ドリルに最適化した独自クーラント穴形状により、クーラント吐出量を従来比2倍以上に増やし、切りくず排出性と切削熱の排熱性を高めた。ストレートな主切れ刃とシンニング切れ刃を滑らかな円弧で連続的につなぐデザインを施し、耐欠損性も向上させた。
また、シンニング切れ刃で生じた切りくずをスムーズにカールさせ、切りくず流れを整流化することにより、低抵抗で優れた切りくず分断性能も実現した。
- 2021年5月11日
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- 2021年5月10日
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タンガロイは、革新的なろう付け形状を採用した『Wavy Joint CBN』(ウェイビージョイントCBN)シリーズについて、対応材種を増やし、アイテム数も大幅に追加することで従来の8倍以上のラインナップに拡充し、全国で発売を開始した。
ウェイビージョイントCBNシリーズは、革新的なろう付け形状を採用し、CBN焼結体の体積を200%増加、また、ろう付け面積も約160%増加させたCBNインサート。高切込みや乾式加工における刃先の切削温度の放熱性が向上するとともに、ろう付け強度が向上したことでCBN刃先の剥離が抑制できる。焼入れ鋼の旋削加工での安定性の飛躍的な向上と、工具寿命の大幅な延長が可能となった。
今回、既に設定済みの汎用材種『BXA20』において、形状&コーナR違い、種々の刃先処理仕様、ワイパー切れ刃付き等、アイテムを大幅に拡充。さらに焼入れ鋼の高速連続加工において驚異的な長寿命を実現する『BXA10』材種も新たに設定した。これによって従来の8倍のアイテム数となり、様々な加工形態に高性能ウェイビージョイントCBNを利用できるようになった。
さらに両面ポジインサートの『MiniForce-Turn』用WXGQ形にもウェイビージョイントCBNを展開。安定加工と工具寿命延長のメリットはそのままに、特に量産加工を行うユーザーにおいて、6コーナ使用できることでコーナ単価が低く抑えられ、工具費低減に貢献する。
主な形番と標準価格は「4QS-CNGA120408 BXA10」が1万1300円、「6QS-TNGA160408 BXA10」が1万4600円、「6QS-WXGQ040308SPL BXA20」が1万4600円(いずれも税別)。全アイテム128点。
- 2021年5月10日
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- 2021年5月6日
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乗用車メーカー8社が発表した2月の世界生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比3・4%増の193万9305台となり、2カ月ぶりに増加した。1年前は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、各社が中国の完成車工場の操業を相次いで停止したことから反動増が理由。新型コロナ影響前の2019年2月と比べると約13%減で、半導体不足や北米での寒波の影響による減産など不安定要因も多い。
海外生産は前年同月比11・5%増の127万2554台だった。中国ではトヨタ自動車が同5・8倍の8万9488台を記録するなど、新型コロナ影響からの反動増で各社ともプラスに転じた。一方、米国では各社ともに前年同月を下回った。トヨタは寒波の影響で一部の工場が稼働を停止し、同13・9%減の8万3676台だった。ホンダは同22・1%減の7万7345台。新型コロナ、半導体不足、寒波など複合的な要因が重なった。日産自動車も同28・7%減の3万8110台だった。
スズキは主力のインドで同19・3%増の16万8111台と、2月単月として過去最高だった。コロナ禍での自動車需要の増加などが生産を押し上げた。
国内生産は同9・1%減の66万6751台。輸出向けのスポーツ多目的車(SUV)「ローグ」が生産をけん引した日産以外は前年同月を下回った。トヨタは2月に起きた福島沖地震の影響で一部工場が稼働停止した影響で、同7・5%減の24万4048台だった。ホンダも半導体不足による鈴鹿製作所での減産が響き、同33・6%減の4万7158台だった。
- 2021年5月6日
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- 2021年4月30日
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ジーベックテクノロジーは、面取り時のバリの発生を抑制する工具「XEBECバリレス面取りカッター」を発売した。正面から見た形がV字型の切れ刃を採用。切りくずはV字の内側に向かい、切れ刃が摩耗しても大きなバリが発生しにくい。自動車や航空機、産業機械向けの需要を見込む。鋼材用、アルミニウム・樹脂用ともに消費税抜きの価格は7000円から。
切削加工で加工対象物(ワーク)のエッジ(角)部分に発生したバリは、面取りで除去するのが一般的。ただ面取りの際に新たなバリが発生し、後から手作業で除去することがあった。
面取りカッターの切れ刃が一般的なI字型(直刃)の場合、前方に押し出された切りくずが横にはみ出してバリが発生する。ジーベックが開発したV字型切れ刃は切りくずを内側に向かせてから切り取るため、大きなバリの発生を抑制でき、追加でバリ取りする必要がない。切れ刃が摩耗してもバリの成長が緩やかになる。切れ刃交換までの時間(工具寿命)を直刃タイプの2倍に延ばすことができ、生産性を高められる。
- 2021年4月30日
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- 2021年4月28日
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MOLDINOは、高硬度鋼加工用ラジアスエンドミル「EPDREH―TH3」に4枚刃タイプを追加し、発売したと発表した。多刃設計により、精密、高精度金型加工の高能率化を実現する。価格は5170円(消費税抜き)から。
工具径1・0ミリ―6・0ミリメートル、コーナー半径(R)0・02ミリ―1・0ミリメートルで、全266アイテムで構成する。高硬度鋼加工用コーティング技術「TH3」の採用により、加工終了までの加工対象物(ワーク)寸法変位を抑え、高硬度鋼を高精度に加工できる。主に高硬度・精密金型全般の直彫りと立壁・底面仕上げ加工向け。
電気自動車(EV)の開発加速などに伴い、電子部品や半導体向けに精密な金型加工が可能な高硬度鋼用切削工具の需要が高まる見通し。同社は高硬度鋼切削で優れた耐摩耗性を発揮するTH3コーティングシリーズを展開し、ラジアスタイプでは小径2枚刃仕様(工具径0・2ミリ―1・0ミリメートル)を販売していた。
- 2021年4月28日
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- 2021年4月27日
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ミクロボは、工具の自動焼きばめ装置「Mi21シリーズ」を今夏をめどに市場投入する。従来は人手を要していた焼きばめ・焼き抜き工程を連続的に自動運転できる。精度の安定化に加え、技術者の付加価値の高い作業への配置転換が可能となる。自動焼きばめ装置の製品化は世界初という。年間20台以上の販売を目指す。
このほど「HSK」や「BT」の規格のホルダーに対応した試作機を開発した。寸法は横1300ミリ×高さ1800ミリ×縦860ミリメートルで、計40本の工具を収納可能。1本当たり30―60秒程度で焼きばめを連続で行う。
作業者はタッチパネル操作でホルダーと工具、突き出し量を選択して簡単に作業スケジュールを作成できる。突き出し量は0・1ミリメートル単位で指定でき、作業者の技能に依存せずに安定した精度を実現する。
試作機は4月に東京ビッグサイトで開催される金型関連の展示会「インターモールド2021」に出展する。同展示会の来場者や顧客の意見を踏まえ、製品化に向けて正式な仕様を詰める。価格は800万円程度を想定する。
焼きばめは、ホルダーへの切削工具の取り付け方法の一つで、ホルダー先端部を加熱して熱膨張させて切削工具を挿入し、冷却収縮により工具を把持する。焼きばめ作業は、専用装置の操作やホルダー交換を人が行っており、自動化できていないのが現状。
ミクロボは、工作機械向けに加工対象物(ワーク)の自動交換装置などの周辺装置を開発、販売している。製造業で工場自動化の動きが進む中、焼きばめ作業についても自動化ニーズが高まるとみて、装置の拡販につなげる。
- 2021年4月27日
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- 2021年4月23日
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村田機械は小物の自動車部品の量産加工向けで、対応チャックサイズ6インチの平行2軸型コンピューター数値制御(CNC)旋盤をモデルチェンジし、4月に受注を始めた。すでに同8インチ以上の機種で導入済みの、刃物台を高剛性化して加工精度を高める独自構造を採用。搬送関連部分は、部材軽量化で加工サイクルタイムを同社従来品比25%短縮した。消費税抜きの本体価格は従来品同等の1290万円で、販売目標は年100台。
新製品は「MW100II」。チャックサイズ8インチ以上の機種で採用する高精度加工と、加工対象物(ワーク)の搬入出・着脱のサイクルタイムを短くする機能を、顧客の要望に応じて同6インチタイプにも用い需要を取り込む。
同6インチの同社従来品は、重量物の刃物台ユニット全体をスライドさせて加工した。新製品は、刃物を取り付ける「タレットバー」と呼ぶ部分のみスライドさせて加工する構造に変更して剛性を強化。加えて、主軸のベアリング径も大きくするなどして安定感を高め、加工精度を向上した。
ワークを搬送するガントリーローダーは、Y軸フレームの材料をアルミニウムから炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に変えて軽量化している。この効果などでX軸、Y軸、Z軸の移動速度をそれぞれ2―6割ほど高速化。ワークの搬入出・着脱に要する加工サイクルタイムの25%短縮につなげ、顧客の生産性向上を後押しする。
- 2021年4月23日
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- 2021年4月21日
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アルムは、CADデータを読み込んで人工知能(AI)がマシニングセンター(MC)の加工プログラムを自動作成するソフトウエア「アルムコード1」を開発した。
従来は図面1枚当たり最大数時間かかっていたプログラミング作業を3分程度で終える。販売価格275万円(消費税込み)で限定500社の「ベータ版」導入企業を募集し、9月に製品を提供する。
500社は航空機や医療、半導体や電子機器関連の中小の加工業を中心に募集する。アルムは保守やアップデートを無償提供し、ユーザーはソフトの効果検証や課題抽出に協力して製品の完成度を高める。
アルムコード1は図面を0・2ミリメートル間隔の断面で形状解析し、ネジやリーマ穴など特殊形状も併せて識別する。次に熟練加工者の経験知を数式化した独自のアルゴリズムで最適な工具の選定と加工条件の設定を行う。最後にAIが工具経路の計算と数値制御(NC)プログラムを自動作成し、加工者に対する段取り指示書を発行する。ネジやリーマなど特殊形状の識別技術は特許出願中で、AIの技術は実用化レベルに達しているという。
アルムは保有する自動化と加工の技術を土台に2014年にAIの開発に着手した。同社の試算では加工コストの5割を占めるプログラム作成作業を自動化し、中小の機械加工業の競争力強化につなげる。MC加工用のアルムコード1を皮切りに、今後対応する加工の種類を旋削や研削にも拡大し、将来はサブスクリプション(定額制)型のクラウドサービスとしてシリーズ展開する方針だ。
- 2021年4月21日
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- 2021年4月19日
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ミツ精機は、同社最大となる航空機部品加工専用の郡家第4工場を完成した。投資額は約10億円。稼働時期は未定だが、将来に備えた技術開発と航空機業界の回復時の増産に対応する。同業界が厳しい環境の中、三津社長は「(同業界は)必ず復活する。それまでに準備を進め下請けとしての存在感をさらに高めたい」と強調した。
新工場は郡家工場の隣接地に建設。敷地面積は6300平方メートル。鉄骨平屋建てで延べ床面積は3800平方メートル。既存工場を含めた生産能力は現行比で約3割増の見通し。最新鋭の工作機械を導入し、現在の受注品より高度な技術が必要な付加価値製品に挑む。
また非破壊検査員の資格者育成や同関連設備の導入で自社で同検査を実施した加工品の2022年度からの納品を目指す。
同社は72年に航空機部品の本格加工を開始した。ジェットエンジン部品やランディングギア(脚)部品、航空搭載機器部品を手がけている。
- 2021年4月19日
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- 2021年4月16日
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内閣府が発表した1月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額が季節調整値で8417億円と前月比4・5%減り、4カ月ぶりに減少した。増加基調にあった半導体メーカーなどからの受注が反動で減った。ただ過去3カ月間の平均受注額はプラスを保っており、自動車産業や情報通信業、電気機械工業などの需要増加傾向が続いているとみて内閣府は「持ち直している」との基調判断を2カ月続けて示した。
船舶・電力を除く民需の内訳は、製造業向けが同4・2%減の3624億円、船舶・電力を除く非製造業向けが同8・9%減の4744億円と、ともに前月を下回った。前月割れは製造業が2カ月ぶり、非製造業が4カ月ぶり。
製造業からの受注では半導体メーカーを含む電気機械工業向けや化学工業向けが減り、非製造業からの受注では運輸・郵便業向けや金融・保険業向けが振るわなかった。
ただいずれも反動減の色彩が濃く、船舶・電力を除く民需の総額としては、4カ月連続で8000億円台に乗り、コロナ禍以前の水準で推移している。今後も第5世代通信(5G)関連機器の需要の伸びなどを背景に、受注が増える傾向が続くと予想している。
また1月は海外経済の回復や持ち直しを背景に、外需向けが同6・4%増えて1兆251億円に達し、2019年3月以来22カ月ぶりに1兆円を超えた。
- 2021年4月16日
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- 2021年4月15日
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シチズンマシナリーは、自動旋盤向けの自動化・省力化製品事業に乗り出す。協働ロボットを組み込んだ装置を自社開発し、シリーズ化して4月から展開する。同事業を統括する専門組織も同月に立ち上げる。自動旋盤から自動化・省力化ソリューションまでワンストップで提供できる体制を整え、自動旋盤を含めたシステム全体の受注につなげる。
国内の自動旋盤メーカーが自社で自動化・省力化製品まで手がけるのは初という。第1弾として、自動旋盤の後工程向けに2種類のロボットシステムを4月に市場投入する。
一つ目は、協働ロボットを台車上に取り付けた「オンカートタイプ」。旋盤から搬出された加工対象物(ワーク)をロボットが把持して洗浄、切りくず・油分除去、外径計測を行い、収納棚に収める。各機能はモジュール化され、用途に応じた組み合わせや導入後の変更が可能。価格は598万円(消費税抜き)。
もう一つは、自動旋盤の上部に協働ロボットを搭載した「オンマシンタイプ」で、棒材や鍛造品などのワークを自動搬送する。省スペース化でき、機械周辺での作業自由度を高められる。価格は678万円(同)。
従来、同様のシステムを提供する際は顧客ごとにすべて個別対応していた。今回、設計などを標準化した商品とすることで、システム導入の費用と納期を従来比約3割削減・短縮できる。2製品合わせて、年間5億円の売り上げを目指す。同時に専門組織も発足し、製品の設計や開発、販売戦略まで統括する。
自動旋盤の部材投入側は自動化が進むが、ワーク完成・搬出後の工程では多様な後処理が必要で難しかった。一方、人手不足などの影響で、後工程の自動化・省力化ニーズは年々増加している。
- 2021年4月15日