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- 2024年3月25日
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ファナックはロボットシステムの設計支援ツール「ROBOGUIDE」を約11年ぶりに刷新した。米Meta(メタ)の最新ゴーグル型端末を使用した仮想現実(VR)機能を新規に搭載。仮想空間の中で設計したレイアウトを自由視点で行き来し、ロボット同士の距離感や干渉度合いなどを確認できる。2次元(2D)でのシミュレーションに比べると、現実の肌感覚に近い形での検証が可能になる。
ROBOGUIDEは、パソコンを使ってロボットシステムの構築や教示作業を支援するソフトウエア。3次元(3D)コンピューター利用設計(CAD)データを利用したロボットや周辺機器のレイアウト設計が可能だ。
ソフト上で作成したプログラムは実機にダウンロードできる。事前にサイクルタイムや消費電力、周囲との干渉確認などができ、立ち上げ時間を短縮できる。
刷新後の新機能の一つがVR。メタ社のゴーグル型端末「Quest2」や「Quest3」を装着して利用する。仮想空間の中を自由視点で行き来し、設計したレイアウトを確認できる。現実に近い形で検証できることから、ロボットとロボットの間の距離感や、アームなどが干渉している度合いを高精度に把握できる。
このほか、VR機能以外では、陰影を付けるなどグラフィック面を向上して視認性を高めた。また、米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ11」の利用と同じ操作性を実現し、使い勝手を向上した。
- 2024年3月25日
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- 2024年3月22日
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日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要4社の2月の工作機械受注実績は、前年同月比21・3%減の251億3500万円となり、12カ月連続で前年を下回った。前月比は3・0%減と2カ月連続のマイナス。全体的に設備投資の様子見が続くが、一部で受注回復の兆しを感じさせる動きも出てきたようだ。
4社合計の輸出は前年同月比21・5%減と6カ月連続、国内は同20・9%減と16カ月連続でそれぞれ減少した。
牧野フライス製作所は輸出が同3・7%増と2カ月連続で増加したが、前月比は5・1%減少した。同社では「前年の受注が下がったこともあり、大きな変化はない」と見る。そのうち中国向けは電気自動車(EV)など新エネルギー車(NEV)関連の受注が堅調だったが、金型向けなど「NEV以外が落ち込んだ」。
ツガミは輸出が前年同月比31・8%減と2カ月ぶりに減少。中国向けが2月中旬の春節で営業日数が前年より少なかった影響を受けた。足元でインド向けと共に回復の動きも見られるが、同社幹部は「この動きが受注底打ちの兆しと判断するにはまだ様子を見る必要がある」と慎重な姿勢を示す。
オークマは国内が同30・6%減となったが、前月比は20・6%増と6カ月ぶりに増加に転じた。各地の自社展示会で5軸加工機や複合加工機など単価の高い機種の受注が増えた。中小企業では設備投資の様子見が続くが、半導体や自動車関連で今後の需要増を見越した投資が顕在化してきており、「国内では他の分野も含め回復の兆しのような動きが出始めているようだ」との見方を示した。
芝浦機械は国内が前年同月比55・7%増と2カ月連続で増加した。建設機械向けで大型工作機械、光学レンズ金型向けで超精密加工機などを受注したが、「海外向けは大型機の受注が減少し、全体で前年比微減となった」。
- 2024年3月22日
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- 2024年3月19日
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ミスミグループ本社はオンライン機械部品調達サービス「meviy(メビー)」で、切削丸物部品の短納期サービスを始めた。従来は通常6日目の出荷だったが、最短3日目出荷に短縮。突発的な設計変更や機械の故障が発生し、急ぎで部品調達が必要になるケースなどに対応する。
対象材質は鉄や鋼、アルミニウムなど複数あり、表面処理も無電解ニッケルや黒染めといった種類から選べる。短納期サービスは2019年8月以降、板金部品や切削角物部品を対象に実施。切削丸物部品についても顧客から要望が高まっており、同社として生産力を強化しサービスを実現した。
メビーは顧客が3次元(3D)コンピューター利用設計(CAD)データをアップロードすると、人工知能(AI)による自動見積もりや自動製造が実行される。最短1日での出荷が可能で、製造業の調達の効率化を支援する。
- 2024年3月19日
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- 2024年3月18日
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KTCは航空機の整備・改修・オーバーホール(MRO)向け工具市場に参入する。2024年中の製品化を予定する、位置情報を管理できるIoT(モノのインターネット)対応工具を軸に市場を開拓し、27年度までに同市場で売上高10数億円を目指す。IoT対応工具は、工具の紛失防止や使用履歴管理などを手軽に高精度で実現するのが特徴。安全運航のため厳格な工具管理が求められる航空機業界で、高い需要を見込む。
KTCが年内に発売予定のIoT対応工具は、シンガポールのゼラファイと連携し開発を進めてきたもの。ゼラファイは産業用に無線識別(RFID)タグなどを手がけており、20年9月にKTCと戦略的パートナー契約を結んだ。
KTCではゼラファイの技術を組み込んだ製品を、ソケットやラチェット、ハンマー、ドライバーなど幅広いラインアップで順次展開していく。
IoT対応工具は全方位通信が可能で、最大3メートル離れた場所からでも通信可能。そのため、工具の位置情報を従来より高精度で手軽に確認することができる。
高い安全性が求められる航空機のMRO現場では、機体内での工具置き忘れや紛失などを防ぐため、厳密な管理が欠かせない。IoT対応工具の活用により現場負担を最小限に抑えながら、安全性向上に向けた作業を効率化できる。
KTCの田中滋社長は「(航空機のMRO現場)と同様か、それ以上の安全性が求められる重要保安設備などでも需要が見込める」と話す。
- 2024年3月18日
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- 2024年3月14日
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ダイハツ工業や豊田自動織機による認証不正問題の影響が、国内の新車販売台数の回復に水を差している。日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた2月の新車販売台数は、前年同月比19・2%減の34万4816台で、2カ月連続の減少。1月の同12・4%減より減少幅が拡大した。2023年は半導体不足の解消が進んで5年ぶりに新車販売台数が前年を上回ったが、24年はダイハツ工業やトヨタ自動車の出荷停止の影響があり、1―2月からつまずく格好となっている。
ダイハツの出荷停止の影響により、2月の軽自動車全体の販売台数は前年同月比24・8%減の11万8047台で3カ月連続のマイナス。1998年10月に軽が現行規格となって以降、2月としては最低だった。
ダイハツは軽自動車が同81・6%減となり1月よりも減少幅が拡大した。ダイハツから車両の供給を受けるトヨタ、SUBARU(スバル)も減少幅が広がった。
登録車全体は同16・0%減の22万6769台で2カ月連続のマイナス。登録車ブランド別ではホンダが同54・2%増と大幅に増やしたが、トヨタが同33・2%減、マツダが同33・5%減、トヨタの高級車ブランド「レクサス」が同22・0%減、ダイハツが同88・2%減だった。
トヨタブランドの登録車は、ダイハツの出荷停止に加えて、豊田自動織機の自動車用エンジンの認証不正を受けてトヨタが同エンジンの搭載車両を出荷停止したことも減少に影響した。
登録車のうち乗用車は同14・4%減の20万2640台で2カ月連続の減少だった。
貨物車は同28・6%減の2万3159台だった。
3月以降はダイハツ、トヨタともに生産と出荷の再開が進むため、新車販売への影響は少なくなっていくと見られる。
- 2024年3月14日
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- 2024年3月13日
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日新ダイヤモンドは、単結晶ダイヤモンド工具の標準品「Nブランド」を発売した。同工具での標準品は珍しい。
一般的に特注品となる単結晶ダイヤモンド工具を標準品化することで、手軽に試してもらう狙いだ。今回は、インサート、正面フライスカッター、樹脂用R面取りエンドミル、1枚刃スクエアエンドミル、1枚刃ボールエンドミル、ヘール加工用バイトの6種類をそろえた。今後もさまざまな製品を追加する予定。
単結晶ダイヤモンド工具は、長寿命で高精度。一方で、材料の硬度が高く少しずつしか研削できないため、製作には時間がかかる上に高価格になってしまう。同社では、レーザー加工機で加工を自動化することでコストを抑えたほか、在庫販売することで短納期を実現する。また、長く単結晶ダイヤモンド工具の特注品を手がけてきた同社の知見を生かすことで、標準品化にこぎ着けた。
- 2024年3月13日
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- 2024年3月11日
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静岡鉄工所は、自動工具交換装置(ATC)を追加したコンピューター数値制御(CNC)ひざ型フライス盤「ST―NR6ATC」を発売開始した。
手動操作とCNC操作の特徴を併せ持ち、省スペース化を図ったのが特徴。生産スペースが限定的な中小企業向けに提案する。
同様の機能を持つ同社製CNCひざ型フライス盤「AN―SRN6ATC」をベースに開発。約20%省スペース化した。機械寸法は幅1683センチ×奥行き1868センチ×高さ2259センチメートル。工具収納本数は6本。
ATCを装備することで手動操作のハンドル加工でも、CNCによる長時間無人運転でも効率化と多様な加工形態に対応する。
昼間は自動車部品、金型部品などの多品種少量加工を行い、夜間にATCによる工具の自動交換で長時間の連続無人運転を行うなど柔軟な生産体制を構築できる。
同社は小物部品加工や試作などユーザーのニーズを反映した機械作りを強みとする。生産性向上を図る機能の付与など、中小企業を支援する機種開発を加速している。
- 2024年3月11日
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- 2024年3月8日
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乗用車メーカー8社が発表した1月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比6・4%増の198万2988台となり、12カ月連続で前年同月を上回った。全体として半導体不足の解消が進み、生産回復の傾向が続いている。地域別では北米の需要が堅調で中国向けも回復がみられる。メーカー別ではマツダとダイハツ工業を除く6社が前年同月を上回った。認証不正問題で日本国内の工場を停止したダイハツの世界生産は前年同月比で半減した。
トヨタ自動車の世界生産は前年同月比7・4%増の74万332台。北米の底堅い需要を受けて海外生産は同9・5%増の52万2851台となり、1月として過去最高となった。アジアはタイやベトナムで経済低迷の影響を受けたが、インドの堅調な需要が下支えした。
北米生産はトヨタが同22・0%増。ホンダは同27・0%増で13カ月連続のプラスとなった。中国生産も半導体不足やコロナ禍の影響があった前年同月に比べて回復傾向にあり、トヨタが同15・4%増、日産自動車が同2・3倍、ホンダが同19・7%増だった。
一方、ダイハツは工場の稼働停止で国内生産が0台だった。稼働を再開したインドネシアも生産が減り、海外生産は同5・6%減。世界生産は同49・8%減の7万708台にとどまった。日本国内の販売も同62・6%減の2万295台と大きく落ち込んだ。
国内生産は8社合計で同6・3%減の54万8912台。ダイハツのほかマツダとスズキが前年同月を下回った。
マツダは生産終了車種の影響や22年秋に発売した新車効果の反動で同18・1%減となった。
- 2024年3月8日
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- 2024年3月5日
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シマダマシンツールは、2024年4月1日付でシチズンマシナリーの多軸自動旋盤事業を承継すると発表した。シチズンマシナリーが「Miyano」ブランドで展開している多軸自動旋盤の新規販売や販売済みモデルのアフターサービスなどの事業をシマダマシンツールに譲渡する。
シチズンマシナリーは現在、「Miyano」ブランドで6軸自動旋盤「MM16」を製造販売しているほか、これまで販売してきた多軸自動旋盤の複数モデルのオーバーホールや改造などを行うアフターサービスを手がけている。
24年4月以降は、多軸自動旋盤の専業メーカーであるシマダマシンツールがこれらの事業を継続する。同社は「従来の顧客とは違う層にアプローチできる」ことから、事業規模の拡大につなげる考え。
多軸自動旋盤は1台の旋盤に6―8本の主軸を搭載し、主軸の数に合わせて工程分割ができる。一般的な自動旋盤と比べて短時間での加工が可能で、自動車部品製造などの大量生産を得意とする。シチズンマシナリーは旋盤の中でもニッチ製品である多軸自動旋盤の事業を譲渡することで、主軸台移動型旋盤などの主力機に注力する。
- 2024年3月5日
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- 2024年3月1日
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イワタツールは、ヘリカル加工用エンドミル「ドリミル」を発売開始。センタードリルを得意とする同社がエンドミルを手がけるのは初めて。中底角を増大させて切削抵抗を抑えた。一般的なエンドミルと比べて5―10倍のヘリカル加工スピードを実現する。試用版で顧客の要望を集めて改良し、半年後をめどに完成版に仕上げる。
エンドミルは1本の工具でさまざまな径の穴の加工ができるが、加工時間が長いことが課題だった。
ドリミルは、中底角を30度にすることで切削能力の低い中心部が加工対象物(ワーク)に接触せず、切削能力の高い部分のみが少ない面積でワークと接触する構造。これにより切削抵抗を低減し、高効率な加工を可能とした。
オイルホール付きで、切削中に切りくずを排出でき、溶着も防止する。ランピング角は最大15度まで許容できる。
加工時の負荷が小さいことからワークを撓ませることなく加工できるため、薄板への穴開け加工にも向く。平面加工、溝加工、側面加工にも対応する。
- 2024年3月1日
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- 2024年2月28日
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日本工作機械工業会(日工会)が発表した1月の工作機械受注実績(確報値)は、前年同月比14・0%減の1109億6000万円と13カ月連続で減少した。前月比は12・7%減で3カ月ぶりの減少。うち外需は前年同月比6・2%減の803億5700万円と、3カ月連続で800億円超を維持した。一方、内需は同29・5%減の306億300万円と、35カ月ぶりに310億円を割り込み低調に推移した。
地域別の受注額は中国が同5・5%減の226億8600万円。13カ月連続で減少したが、減少幅は10カ月ぶりに1ケタ台に縮小した。業種別では裾野が広い一般機械が同0・8%減の93億円、自動車が同6・6%減の72億円。日工会の稲葉善治会長(ファナック会長)は「不透明な状況はまだ変わらないが、底を打ったのかなという印象がだんだん強くなってきている」との認識を示した。
欧州は同19・7%減の167億4100万円と、17カ月ぶりに170億円を下回った。そのうちドイツは同20・6%減の36億6700万円と2カ月連続で減少。業種別では一般機械が同39・2%減の12億円、自動車は同36・4%減の4億円と低調だった。稲葉会長はドイツの受注環境について「さらに落ちる予測ではないのではないか」と述べた。
内需は前月比20・0%減と2カ月ぶりに減少。2023年12月に一般機械や電気・精密であった大口受注の剥落や、能登半島地震の影響を受けた発注の一部先送りも見られたようだ。一方、稲葉会長は国内で投資の先送りが続いていた半導体や自動車関係で「具体的な商談が水面下でだいぶ動き出している。特に半導体関係は今動いている案件が具体化していくことに期待感を持っている」とした。
- 2024年2月28日